過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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25:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/10/24(日) 17:09:31.32 ID:lnwWc/Yo
病院の廊下。上条は一方通行の病室の扉に背を預けながら、一方通行の着替えが終わるのを待っていた。
病院で借りた服を返さなくてはいけないので、いつもの手術衣に着替えているのだ。
一方通行は別に部屋の中に居ても良いと言ってくれたのだが、そこは一応マナーということで部屋から出ておいた。

ふと腕時計を見やれば、もうだいぶ遅い時間になってしまっていることが窺い知れる。
これから夏になる為にどんどん陽のある時間が長くなってきているので、陽の高さで大体の時間が掴めなくなってきているようだ。
しかしこの時間ならもう美琴と出くわすこともないだろうと上条が安心していると、
不意に廊下の向こう側からカツカツという聞き覚えのある足音が響いてきた。
嫌な予感がして音のした方を振り返ってみると、そこには今日は会わなくて済むだろうと思っていた人物が立っているではないか。

「あら、アンタも居たの?」

「げっ、ビリビリ……」

「ビリビリ言うな! ったく、ここが病院で良かったわね。
 外だったら電撃喰らわせて電流流したカエルの足みたいにピクピクさせてやるところだわ」

「さ、さいですか……」

こうした美琴の暴言はもはや日常茶飯事のようなものだが、それでもやっぱり傷つくものは傷つくのか上条はがっくりと肩を落とす。
美琴の暴言がそろそろ看護師さんに注意されそうなレベルになってきた頃、漸く病室の中の一方通行から声が掛かった。

「オイ、着替え終わったぞ」

「も、もう入って良いみたいだぞビリビリ! ほら早く入ろうぜ!」

「あら? アイツ、着替えてたのね。まあ良いわ、今日はこの辺りで勘弁してあげる。
 ただし、次に外で会った時は覚悟しなさい! 今度こそメタメタのギッタンギッタンにしてやるんだから!」

「はいはい分かりましたよ。ほら一方通行、ビリビリも来たぞー」

放っておくとこのまま延々と暴言を吐き続けかねないので、上条は半ば強引に美琴を連れて病室の中へと入っていく。
すると、病室の中にはいつもとまったく同じ格好でベットの上に座っている一方通行の姿があった。

「ン、オマエもまた来たのか。揃いも揃ってよく飽きねェな」

「お見舞いなんか、飽きる飽きないの問題じゃないでしょ。今日も色々持って来てあげたんだから感謝しなさい」

「そう言えば、今日はずいぶんでかい袋を持ってんな。一体何持って来たんだ?」

「いつも私が読んでる漫画雑誌とかその単行本とか、あとは新しい能力の専門書ね。
 そうそう、おすすめって看板が出てたから今日は学舎の園にあるヴォアラで売ってたコーヒーゼリーも買って来たわよ。
 アンタコーヒー好きだし、有名店のお菓子だから口に合うと思う」

「そりゃまた随分とたくさん持って来たな。特に本なんか、全部棚に入るのか?」

「大丈夫よ、たぶん。入らなかったらいらないの持って帰るし」


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