過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2010/12/25(クリスマス) 18:23:19.89 ID:jZYpsD2o
「おっそい!」
待ち合わせ場所である映画館前で仁王立ちしていた美琴は、遅れて来た上条をビシッと指差しながらそう怒鳴った。
途端、上条が勢いよく頭を下げる。
とは言え映画の上映開始時間にはギリギリ間に合っているのだが、それでも約三十分の遅刻なのだから、美琴が怒るのも無理はない。
「アンタが映画見たいって言うからわざわざ退院祝いの日にこんなところまで来たっていうのに、遅刻するってどういうつもり!?」
「本当にすまん、返す言葉も御座いません……。これには深ーい事情があるんだが、言い訳にしかならないよな……」
「別にイイじゃねェか、映画には間に合ったンだ。そンなことより、さっさと入らねェと本当に間に合わなくなるぞ」
「一方通行の言う通りです。
ですが遅刻は遅刻ですので、罰として今日の昼食はあなたの奢りにしましょう、とミサカは罰ゲームを提案します」
「あら、それ良いわね。それなら許してあげるわ」
「うぐっ……。わ、分かった。でもできるだけ高価なところは勘弁してくれよ?」
貧乏学生である上条にはなかなか辛い罰ゲームだが、理由はどうあれ悪いのは遅刻した上条なので仕方がない。
上条の逼迫した経済事情を知る一方通行が可哀想なものを見る目で上条を見つめてきていたが、彼はスルーすることにする。
それに、悲しいかな上条にとってこの程度の不幸は日常茶飯事なのだ。
「っと、こんなことしてる場合じゃないな。早く入らないと本当に遅れちまう」
「それもそうですね。ですが、どうせですし歩きながら話しましょうか、とミサカは提案します。
ところで今から見る映画は一体どのような内容なのですか? とミサカはわくわくしながら尋ねます」
「そっか。一方通行もだけど、妹も映画は初めてなのね。
映画をリクエストしたのはコイツだから私も細かいことはよく知らないんだけど、アクションものらしいわよ。
私はゲコ太……げふんげふん、恋愛ものが良かったのに」
「今更何を隠そうとしてンだよ。オマエ、自分が遊園地でどンだけはっちゃけたのか覚えてねェのか?
大体、恋愛ものとかキャラじゃねェだろォが」
「う、うるさいわね! それに私だって恋愛ものの映画くらい見るわよ!」
そうは言うものの、美琴は先程からずっと『ゲコ太TheMovie』と書かれた映画の宣伝ポスターに釘付けだ。
しかも、今映画を見れば特典として特製キーホルダーが貰えるという宣伝文句を目にしてからの美琴の落ち着きの無さときたら、尋常ではない。
この調子だと、解散した途端にこの映画を見に行ってしまいそうな勢いだ。
その上、意外なことに御坂妹もそれも興味を惹かれている。この間の遊園地の件で懲りたかと思っていたのだが、そうでもなかったようだ。
「でも、それならビリビリにも満足して貰えると思うぞ。この映画、恋愛要素もあるらしいし」
「ほほう。そこはかとない下心を感じますが、とミサカは分析します」
「まさか、そんなわけないだろ。近頃流行ってる映画みたいだったし、面白そうだから見ておきたいなーと思っただけだよ。
それにちょうど友達にも勧められたところだったから、どうせならみんなで見に行こうと思ってさ」
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