過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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265: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/25(クリスマス) 18:35:52.73 ID:jZYpsD2o

「そんなことより、昼食はどうしましょう? あなたの奢りということですが、やはり一方通行の退院祝いですので彼に決めて貰いますか?
 とミサカは忘れずにきちんと罰ゲームを履行しようとします」

「ああ、そう言えばそうだったな。それで良いけど、頼むから高いものは勘弁して下さいお願いします」

本当にお金が無いのだろう、上条は途中から丁寧語になりながらかなり切実に懇願した。
そんな上条の勢いに一方通行は若干引いていたが、少し考えてから珍しく遠慮がちにこう提案する。

「じゃァその辺のファーストフード店にでも入るか。腹も減ったし、とにかくさっさと何か食いてェ」

「あら、そんなので良いの? 折角の奢りなんだから、そんなに遠慮しなくても良いのに」

「ビリビリは頼むからもうちょっと遠慮してくれ。
 て言うかビリビリも一応お嬢様なんだから、わざわざ奢ってもらわなくてもいつも良いもの食べてるだろ?」

「確かに常盤台の学食や寮の食堂は非常に高品質な料理を提供しているようですね、とミサカはお姉様を羨みます」

「そんなことないわよ、普通よ普通。特に私は購買で適当に買って食べることが多いから、そんなに食べる機会が多いわけじゃないし。
 もしそんなに気になるんだったら、今度連れてってあげるわよ」

「本当ですか? 遠回しにねだった甲斐がありました、とミサカは歓喜します」

御坂妹は相変わらずの無表情だったが、三人はそろそろ表情が変化しなくても彼女の考えが掴めるようになってきているので問題なかった。
彼女は表情は変わらないが、基本的に自分の感情に素直なのでコツさえ掴めば意外と分かりやすい。

「とりあえず、どの店に入るか決めないと。この時間だと、早めに入っておかないとすぐに混雑し始めるぞ」

「それもそォだな。あ、あの店なンか良いンじゃねェか? 空いてそォだぞ」

「ではあそこで決定ですね。ミサカもお腹が空いたので早く行きましょう、とミサカはお姉様を急かします」

「そんなに焦らなくったって店は逃げたりしないわよ。せっかちな子ね」

自分の腕をくいくいと引っ張って急かす御坂妹に呆れながら美琴は苦笑いを浮かべた。
そんな二人を見ながら、上条はもうすっかり姉妹が板についたなあなんて微笑ましく思っていた。



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