過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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266: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/25(クリスマス) 18:38:32.89 ID:jZYpsD2o


『いただきます』

御坂妹の主張によって、何故か四人はファーストフード店でいただきますをさせられていた。
普通の食卓なんかでは有り触れた光景だろうが、流石にファーストフード店でこれをする人はいない気がするので少し恥ずかしい。
しかしこれを提案した御坂妹は、希望が通ってご満悦といった様子だ。

「あ、乾杯もするか? 一方通行の退院を祝って」

「まだ退院してねェけどな」

「紙コップだからあんまり良い音しないけどねー。まあ、とにかく退院祝いなんだからやっちゃいましょ」

「乾杯、やってみたいです。とミサカも便乗します」

「じゃ、みんなそれぞれコップ持って」

『かんぱーい』

掛け声とともに四人が一斉に紙コップをぶつけあうと、ぱすんと軽い音がした。紙なので仕方がない。
しかもストローなので一気飲みすることもできない……と思ったのだが、美琴と御坂妹はわざわざ蓋を取り外して一気飲みしていた。

「っぷはー。やっぱり白ぶどうよねー」

「炭酸を一気飲みするのは流石に無謀でした……、とミサカは……うぷ」

「オマエ、いつもそンな感じだよな……。大丈夫か?」

「とりあえず何か食べて抑え込むことにします、とミサカはサンドイッチに手を伸ばします」

「……それは大丈夫なのか?」

一方通行に背中を擦って貰っている御坂妹はがつがつとサンドイッチを食べ始めたが、まだちょっと苦しそうな顔をしている。
上条は苦笑いをしてそれを眺めながらも、手近にあったチキンを手に取った。

「そういえば、一方通行は結局いつ退院なんだ? 明日だっけ?」

「いや、明後日だ。準備はもォしてあるし体調も万全だから、退院自体は今すぐにでもできるンだがな」

「ふーん。そうだ、退院した後はどうするの? 住むところとかは決まった?」

「…………。冥土帰しが偽造IDを手配してくれたからな、それ使って適当なアパートを借りた。
 こっからだいぶ遠いが、格安だから文句言えねェ」

一方通行が話しているのを聞きながら、上条は何となく違和感を覚えた。
本当によく気を付けて見ていないと分からない程度だったが、ほんの少しだけ様子がおかしいような気がしたのだ。
しかしそれはあまりにも微細な変化だったので、上条は気の所為だと思って特に気に留めなかった。
その一方で、それに気付いていない美琴はいつもと同じ調子で言葉を続ける。



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