過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/01/14(金) 13:08:29.29 ID:7cnr1jFTo
「本当に、これで最後なんだよ? 寂しくはないのかい?」
「しつけェぞ。それに、見送られたら見送られたで行きづらくなるだけだろォが」
「……そうか。それじゃ、気を付けて行くんだよ? くれぐれも無茶はしないようにね?」
「分かってるっつゥの、ったく……。じゃあな」
「ああ。身体に気を付けて」
一方通行は軽く手を振ると、窓枠に足を引っ掛ける。
途端、ざあと一際強い風が吹いてきて、病室の中の空気を冷やした。
カーテンが風に揺れ、白い髪が靡く。
外の景色を見つめたまま振り返らない一方通行の表情を窺うことは、できなかった。
「……ありがとう」
風の音に掻き消えてしまいそうなほど、か細い声だった。
冥土帰しは珍しく驚いた顔をし、そして何かを言おうと口を開いたが、その前に一方通行は窓から飛び降りてしまう。
結局何も言うことができなかった冥土帰しは、それを見送りながら少し暗い顔をして呟いた。
「……気を付けるんだよ、一方通行」
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