過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
↓
1-
覧
板
20
362
:
◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/01/14(金) 13:12:24.66 ID:7cnr1jFTo
しかし、その男は一方通行に思考する暇を与えなかった。
男は力強く地面を蹴り、一瞬で彼との距離を詰める。
けれどやはり、一方通行には男の行動が理解できない。
こんなことをしたところで、彼の能力である『反射』に阻まれて自分が怪我を負う、だけ―――
の、はずだった。
ごがん、と言う音が頭の中で響いた気がした。
頭を思いっ切り殴られたのだ。
油断していた所為でまともにその攻撃を喰らってしまった一方通行は、無様によろけて倒れてしまう。
「…………!?」
能力で電気信号と身体能力の調整を行い、彼は男が次の手を出してくる前に素早く体勢を整えた。
『反射』は間違いなく正常に機能している。
にも関わらず、殴られた。まったく意味が分からない。
「ったく、散々手間ァ掛けさせやがって。クソガキが」
意味は分からない……が、だからといってこんなところで立ち止まっていられない。
考えろ。考えて、この場を切り抜けなければならない。
どうしようもない状況に追い込まれたのはこれが初めてではないのだから、いちいち戸惑うな。最初の頃よりかは遥かにマシだ。
だから彼は、思考する。まだちゃんと能力が使えなかった頃に、そうしていたように。
……装備を見るに、あの男の攻撃手段は上条と同じで接近戦のみ。
背後には何人もの武装した人間がいるが、攻撃してこないのを見るにアレは自分に通用する武器ではないのだろう。
ならば、近付かれないように距離を取れば良い。
攻撃手段が「殴る」しかないのならば、それをさせないように立ち回れば良いだけのこと。
「お前の考えてることなんかお見通しだっての、バーカ」
「!?」
突然背後から聞こえてきた声に、一方通行は反射的に前へと踏み込んだ。
しかし間に合わずに、後頭部に重い衝撃が走る。
再び倒れてしまいそうになるがギリギリのところで重心を安定させ、背後を振り返るがそこには既に誰も居なかった。
「な、ン……」
「おっせえ」
背中に鋭く手刀が食い込み、彼は再び地面に叩き付けられる。
ちょうど心臓のある位置だったので、鼓動が一瞬おかしくなったように錯覚した。
いや、この男は的確に彼を気絶させに掛かっている。
わざとそういう攻撃を仕掛けてきているのだろう、人体の急所を正確に把握していた。
攻撃されるたびに能力で衝撃を緩和していなければ、とっくに立てなくなっていたに違いない。
(ど、ォいうことだ? こっちは身体強化に電気信号の高速化までしてるってのに、生身でそれを上回って……!?)
「不思議そうな顔してやがるなあ。ま、種明かしすりゃあ大したことねえことなんだがな」
<<前のレス[*]
|
次のレス[#]>>
1002Res/1072.87 KB
↑[8]
前[4]
次[6]
板[3]
1-[1]
l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。
過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」 -SS速報VIP http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/kako/1294936403/
VIPサービス増築中!
携帯うpろだ
|
隙間うpろだ
Powered By
VIPservice