過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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400: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/02/01(火) 18:07:17.13 ID:18hPWCNmo



「アンタ、人の友達に何してくれてんのよ!!」



右手を突き出し、未だ体中から紫電を発している少女が、一方通行の後ろに立っていた。
超能力者(レベル5)の第三位、御坂美琴。
彼女は怒りに歯を食いしばりながら、眼力で射殺さんばかりに垣根を睨みつけている。

「おーおー、こりゃあ数奇なメンバーだ。初めましてだな、第三位。俺は第二位、垣根帝督だ。よろしく」

「アンタなんかと仲良くやってやるつもりなんかこれっぽっちも無いわよ! 死に晒せえええ!!」

美琴は叫ぶと、自身の最大出力である十億ボルトを惜しむことなく垣根に向かってぶっ放した。
相手が第二位と分かっているからと言って、滅茶苦茶だ。
これには、流石の垣根も顔を引き攣らせる。
垣根は十億ボルトの電撃を翼を盾にして受けるが……、第三位の全力を喰らって、手負いの第二位が無傷でいられるものだろうか?

やがて美琴の放電が収まり、巻き上がった砂埃が少しずつ晴れていく。
……しかしその向こうにいた垣根は、それでも立っていた。
ただし、白かった翼は焦げて黒く煤け、翼だけでは防げなかった電撃の所為で身体中のあちらこちらが焼けている。

(……第二位だって聞いたからヤバいかもしれないと思ったけど、行ける! ダメージは確実に通ってる!)

全力で能力を放出した所為で肩で息をしていたが、美琴は確実な手応えを感じていた。
第二位と第三位の間には絶対的な力の壁があると聞いていたが、……これなら行ける。
勝てるかもしれない。

とは言え、もし垣根が万全であったなら、この程度の攻撃でダメージを負うことはなかっただろう。
しかし、実は彼は麦野と滝壺にボコボコにされた直後なのだ。
強がってはいるものの、能力を滅茶苦茶に乱されながらギリギリ辛勝した、という状態なので、実のところ彼自身もかなり弱っていた。
……だが、手負いであったとしても、第二位と第三位には圧倒的な力の差がある。それを覆すのは、やはり難しい。

「……いってえな。そしてムカついた。ぶっ殺される覚悟はできてんだろうな」

「第二位だか何だか知らないけど、やれるもんならやってみなさい!」

だから。
難しいから。

「掛かって来なさい、第二位」

美琴は不敵に微笑んで、格上相手に挑発をする。
垣根はぎりりと歯軋りすると、薄い刃のように伸びた白い翼をすべて美琴に差し向けた。

超能力者は、プライドが高い。
垣根と同じ超能力者である御坂美琴も、そのことは重々承知していた。
だから、あえてここまで引き付けた。

白い刃が、目の前まで迫っている。
けれど美琴は、動かない。
防御や回避どころか、能力を使おうとする素振りさえ見せない。

……しかし、その瞳に映っているのは恐怖や諦観や悲哀や悔恨ではなかった。
何故なら。




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