過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/02/10(木) 21:11:40.14 ID:DJLHstIAo
「………………?」
閑散とした部屋の中、上条は一人静かに目を覚ました。
身体の節々が痛い。
昨晩の戦いでそこそこ深い傷をいくつか負ってしまったからかと思ったが、どうやらそれだけではないようだ。
固い床に直接眠っていた所為で身体が痛いらしい。自業自得だ。
そう、昨晩は怪我をした美琴と一方通行にそれぞれベッドと布団を譲って、上条は床で寝たのだ。
本当は来客用の布団がもう一式あったのだが、
あまりにも疲れていた所為でそれを引っ張り出すことさえ面倒くさくなってしまった結果、そのまま床に眠ってしまったのだ。
……ちなみに、一応美琴と同じ部屋に寝るのは流石にどうかとは思った。
思ったのだが、自分だけが風呂場に行くならまだしも怪我人である一方通行まで付き合わせるのは悪かったので、結局妥協してしまったのだ。
上条は痛む身体を宥めながら、のろのろと体を起こす。
時計を見ると、まだ七時前。目覚まし時計が鳴る前に目が覚めてしまったようだった。
眠りについたのが確か四時頃だったので、あれから三時間も寝ていない。にも関わらず、目だけはやたらとすっきりしていた。
頭はまだぼうっとするが、もう暫らくすればすぐに覚醒するだろう。
……しかし、上条は何か妙な違和感を感じた。
何か、ぽっかりと胸に穴が開いてしまったような。当たり前にあったはずのものが無くなってしまったような。
そんな、虚無感。
上条ははっとして布団の方を振り返る。
しかし、そこに居るはずの一方通行の姿は無かった。
慌てて室内を見回してみても、何の意味もない。
一方通行は何処にも居なかった。
「あの野郎……」
上条は歯軋りをして苛立ちを露わにしたが、すぐに諦めたようにはあっと大きな溜め息をついた。
……アイツらしいと言えば、アイツらしい。
それに先刻説明した通りの事情によって、一方通行は学園都市の外に出ることはできない。
その上足を怪我していたから、あの状態のまま遠くに行くことはできない筈だ。
ならば、彼はきっとまだこの第七学区の何処かにいる。
だったら、探して見つけてやれば良い。
同じ学区の中にいるのだから、見つけ出すのはそう難しくはないだろう。
(……まったく。馬鹿な奴)
本人が聞けば間違いなく憤慨するであろう台詞を呟きながら、上条はついでとばかりにもう一つ溜め息をつく。
真っ白な朝日が、燦々と輝いていた。
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