過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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[sage saga]
2010/10/24(日) 16:12:05.49 ID:lnwWc/Yo
同じく第七学区、とある大通り。
完全下校時刻間近で人通りの多いこの場所にも、世にも恐ろしい追跡者から必死で逃げ続けている不幸な少年が居た。
ただし、この少年を追いかけている追跡者はなんとも可愛らしい少女であった。
学園都市有数のお嬢様学校である常盤台中学の制服に身を包み、セミロングの茶髪を靡かせているその少女は、
しかし、体中から鋭い紫電を発していた。
バチバチと派手な音を立てて放電しながら疾走する少女は、時折少年に向かってその紫電を解き放つ。
しかし、とんでもない速度で逃げ続ける少年にその攻撃が届くことは決してない。
いつまで経っても少年に一矢報いることもできないことにいい加減痺れを切らした少女が、走る速度を落とさないままに声を張り上げた。
「あーっ!! もう! いつまで逃げてんのよ、大人しく私と勝負しろーっ!!」
「そんなことを言われましてもですね、俺はただの無能力者であって、これは流石に命の危険を感じざるを得ないというかーッ!!」
「うっさい、どの口でそんなことを言うか! 待・て・や・ゴルァアアア――ッ!!」
「ハッハッハ、待てと言われて待つ馬鹿がどの世界に居るというのやら! ……ああ、不幸だ――ッ!!」
少年の名は、上条当麻。幻想殺しという特殊能力を持つが、普段は不幸体質の無能力者。
対して、少女の名は御坂美琴。名門常盤台中学の誇るエース、超能力者(レベル5)の第三位。
途轍もないレベル差のある二人だが、こうした追いかけっこイベントは、そう珍しいことではない。
むしろ美琴は上条を見つける度にこうして勝負を挑んでは逃げられ、追いかけっこを開始するので、もはや日常茶飯事とさえ言える。
周囲の人々は好奇の視線こそ向けてくるものの、こうした能力者同士の喧嘩はよくあることだからなのか、
いらぬ火の粉を浴びないように道を開けたりはするものの、この二人の追いかけっこを積極的に止めさせようとは思っていないようだ。
……ああ、不幸だ。
上条は、今度は心の中だけで、再び自らの口癖を呟いた。
今日は不幸体質の上条にしては非常に珍しいことに、タイムセールでお手頃な値段になっていた牛肉を手に入れることができて、
意気揚々と自らの住まう学生寮に帰ろうとしたら、これだ。
久々に牛肉を味わうことが出来ると思って幸せな気分でいたのに、つくづく神様は自分を素直に幸せにしてくれる気がないらしい。
ああそれにしても、さっきから高速でシャッフルされているビニール袋の中身は大丈夫なのだろうか。
流石に牛肉はまだ大丈夫だろうが、他にも諸々の食品が入っている。そちらの方がどうなっているかが心配でならない。
上条は一刻も早く袋の無事を確認して安心したかった。
(その為にも、なんとかしてビリビリを撒かなくては……)
上条は胸中で呟くと、何か利用できるものはないだろうかときょろきょろと辺りを見回し始める。
すると、ふと路地裏への入り口が目に付いた。
確かに入り組んだ構造をしている路地裏に逃げ込めば、美琴を撒くことのできるチャンスが生まれるかもしれない。
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