過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2010/10/27(水) 23:42:16.71 ID:AsXHCfIo
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時刻は夕方。休日なので完全下校時刻なんてものはないが、平日だったらもうアナウンスが流れている頃だ。
三人は帰路につこうとしている人々で溢れている大通りを歩きながら、他愛ない話をしていた。
「それにしても、収穫ゼロかあ。まさか地下街のことも全然知らないなんて思わなかったな」
「次は第六学区にでも行ってみましょうよ。あそこはアミューズメント施設が集中してるし、一回くらい遊びに行ったことがあるかもよ?」
「でもまァそンなに急ぐよォなことでもねェし、気にすンな。今のところ大した不便も無ねェしな」
「逞しいなあ……。あ、そうだ。学校のこと考えてくれたか? 先生に訊くなら早い方が良いだろうし」
一方通行の退院はまだもう少し先のことだが、上条の学生寮を確保してもらうにも少し時間が掛かるし決断が早いに越したことは無い。
しかし一方通行はそれとなく上条から目を逸らしながら、曖昧に返事をした。
「あァ、それなァ……。もうちょっと待ってくれ。まだ考えてる」
「何をそんなに迷うことがあるのよ? アンタの今の状況を考えてみれば、願っても無い好条件だと思うけど」
「まァ普通に考えればそォなンだけどよォ。……実は、外に出よォかと思ってンだ」
上条と美琴は一瞬、一方通行が何を言っているのか理解できなかった。
外ってどの外のことだ。今だって外にいるじゃないか。
上条はその言葉の意味を暫らく考えていたが、やがてひとつの可能性に思い当たって目を丸くした。
「まさか、外って学園都市の外のことか? 無茶苦茶だ」
「……やっぱりそォだよなァ」
「何でまた学園都市の外になんか出ようと思ったのよ? アンタは知らないでしょうけど、学園都市の外は私達にとってすごく危険なの。
学園都市の能力開発技術を何とかして手に入れようと躍起になってる連中がうじゃうじゃいるんだから。
万が一、変な奴らに捕まったりしたら実験台にされるかもしれないし。
それにアンタの場合は外に出るときにマイクロチップやナノマシンを注入したりもできないから格好の餌食よ?」
「それに、記憶を取り戻すための手掛かりだって外では見つからないと思うぞ。流石に外から来たって訳じゃないだろうし」
「…………。それも、そォだな。とにかくもう少し考えさせてくれ。悪ィな」
「いやそれは全然構わないんだが……。どうして学園都市の外に出ようなんて思ったんだ?」
「色々事情があるンだよ。色々な」
どうも、話したくないことらしい。
上条たちも一方通行が何か複雑な事情を抱えているらしいことはなんとなく察しているので詮索はしなかったが、
とにかく危ないことだけはしないでくれと念を押しておく。
しかし対する一方通行は、過剰に心配する二人を見て呆れたように呟いた。
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