過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/02/28(月) 18:13:21.82 ID:eUvk8S8ro
妹達の診断方法、研修済。
経過の観察方法、研修済。
資料の整理方法、習得済。
調整用薬剤の扱い方、習得済。
……そして最後に覚えるのは、妹達の体調不良時の対処方法だ。
芳川の後について医務室へと向かっている一方通行は、またあの騒がしい妹達と顔を合わせることになるのかと思ってげんなりしていた。
別に彼女たちが嫌いなわけではないのだが、常にあのテンションで引っ付かれていると流石に疲れる。
それに、集中できなくて仕事に支障が出る。
ただでさえ覚えなくてはならないことが多い上に慣れない仕事なのに、邪魔までされてはたまらないのだ。
「こらこら、そんなに嫌そうな顔をしないの。ここにいる子たちは比較的大人しいから大丈夫よ」
「……本当だろォな?」
一方通行が疑うのにも理由がある。
あの診断が終わってからも彼の助手として何人かの妹達と共に行動をすることがあったのだが、その彼女たちが大変はっちゃけていたのだ。
しかもその時芳川は今回と同じように「彼女たちは優秀だから大丈夫」という前置きをしていた。
よって一方通行は、既に芳川の言葉を信用できなくなってしまっているのだ。
「今回は本当よ。それに、わたしはあの時あくまで『優秀だから』と表現しただけであって、大人しいとは言っていなかったわよ?
優秀であることと騒がしいことは両立しうるわ」
「優秀な助手は仕事してる人間の邪魔したりしねェよ」
「……それも一理あるけど。でもそれ以外の部分は優秀だったでしょう?」
「アレで仕事までできなかったら俺は今頃オマエをぶン殴ってる」
「あら怖い。でもこれからあの子たちはいつもあんな調子になると思うから、今の内に慣れておいた方が良いわよ?」
「……マジか」
その言葉を聞いて、一方通行はあからさまにうんざりとした顔になる。
しかしそんな彼の顔を見て、芳川はにこにこと笑っていた。こっちにしてみればまったく笑い事ではないのだが。
「そんな顔をしないであげて。彼女たちはミサカネットワークでミサカ10032号と記憶を共有しているから、キミにとても興味があるのよ。
つまり、キミのことを本当の友達のように錯覚してしまっている。だからあまり無下にしないであげて。
あの子たちは立場上いつもこうした研究所に閉じこもって外に出てはいけないことになっているから、友人もいないの。
大変だとは思うけど、できるだけあの子たちの話を聞いて欲しいの。きっと彼女たちにとってはそれだけが唯一の楽しみだから」
「…………はァ」
いつもの飄々とした調子ではなく真剣な声音で言う芳川の言葉を聞いて、一方通行は深く溜め息をついた。
……そこまで言われてしまっては、聞いてやらないわけにはいかないではないか。
そしてそんな一方通行の心中を悟ってか、芳川はにこにこと笑っていた。まったく、憎たらしいったらありゃしない。
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