過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/02/28(月) 18:20:49.68 ID:eUvk8S8ro
「さっきの奴らみてェに、普通に診断するンじゃ駄目なのか」
「本当にただの風邪ならそれでも構わないんだけど、体質上この子たちはもっと複雑で深刻な状態にあることがあるから。
こっちの方が確実で安全なのよ」
「ふゥン……」
気のない返事だったが、一方通行の目は真剣そのものだった。
芳川の一挙一動を漏らさずに正しく記憶し、次に自分が妹達を看るときに決して間違いが無いようにしようとしている。
そういう彼の姿勢は立派なのだが、極めて注意深く観察されている芳川は珍しく緊張していた。
もし自分がほんの少しでも間違えば、一方通行にも影響が出るからだ。彼は彼女の行動を、そのままそっくり記憶してしまう。
「……これで、取り付けは完了。大丈夫?」
「ああ、覚えた」
「で、次は装置の操作方法。きちんと手順を覚えてね」
「分かった」
すべてのコードを取りつけ終わった芳川は、ミサカ10039号を再び寝台に寝かせると次に装置を起動させた。
静かな稼働音が鳴り、ディスプレイに起動画面が表示される。
そして芳川は何度か操作盤を叩き、ミサカ10039号の診断を開始させた。
「これが診断開始までの手順。結果が出るには少し時間が掛かるから、もうちょっと待ってね」
「この装置なら、妹達に負荷は掛からねェのか」
「流石にまったく掛からないというわけではないけど、殆ど掛からないわ。少なくとも体調に影響が出るようなことは決してないし」
「こンなの、病院では見なかったが」
「そりゃあ、学園都市の最新技術だからね。結構な値段が張るから、普通の病院じゃとてもじゃないけど導入できないわよ?」
「この研究所には結構な予算が注ぎ込まれてンのか」
「……その通りよ。詳しいことは聞かないでね、機密だから」
「コイツらが造られた理由もか?」
「ええ、機密よ」
「…………」
一方通行は不満そうな顔をしたが、余計なことを訊くべきではないと思ったのか口を噤む。
きっと、自分が知って良いようなことではないのだろう。
それに一方通行は、ここで働かせて貰っている身だ。せっかく御坂妹が紹介してくれた仕事なのだから、下手なことをして解雇されるわけにもいかない。
……単純に、生活の問題もあるが。
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