過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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6:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/10/24(日) 16:12:35.02 ID:lnwWc/Yo
上条は即行で決断を下すと、急ブレーキをかけて真横に方向転換。
路地裏に飛び込むと、一気に美琴を引き離すべく全速力で走って路地裏の入り組んだ迷路の中に身を隠そうとした。

と、その時。
上条は、黒で塗り潰されているはずの路地裏に白い人影があるのを見つけた。
まさかこんな所に人が居るとは思っていなかったので上条は少々驚いたが、この状況でそんなことにかまけている暇は無い。
少年の方も上条を見て少し驚いたようだったが、大した反応を見せることなく二人はすぐにすれ違い、別々の方向へと向かっていく。
……しかし、美琴がそれを許さなかった。

「逃がすかあああ―――ッ!!」

美琴の方も上条を逃がすまいと必死になっていたのと、上条と同じようにまさかこんな所に人が居るとは思っていなかったのだろう。
美琴は路地裏に飛び込んでくるなり、よく前方を確認することなく電撃を放ってしまった。
しかし美琴の目の前に立っていたのは上条ではなく、先程の少年。
それを見た美琴は慌てて放った電撃を引っ込めようとするが、間に合わなかった。

バチィッ、と大きな音がして、電撃が少年に直撃する。
少年は咄嗟に両腕で頭を庇ったが、少年にできた防御行動はたったそれだけだった。
そんな申し訳程度の防御でただの少年が超能力者の第三位たる美琴の電撃に耐えられるはずもなく、
少年はそのまま気絶してその場に倒れこんでしまう。

先程までの威勢は何処へやら、電撃を放った張本人である美琴は顔を真っ青にして凍り付いている。
もちろん致死量の電撃など放ってはいないが、上条に当てるつもりで放った電撃だったので、それでもかなりの威力を持っていた、と思う。
それを見た上条は慌てて急ブレーキを掛けてUターンすると、すぐさま血の気の引いた顔をしている二人のもとへと駆け寄った。

「ど、どどどどうしよう……、わ、私とんでもないことを……」

「言ってる場合か! 早く病院、救急車だ! いや、ここからなら救急車を待つよりも運んで行ってやった方が早いか」

「う、うん……」

混乱のあまりにどうしたら良いのか分からずおろおろとしている美琴を尻目に、上条は慣れた手つきで少年を負ぶっていた。
不幸中の幸いか、病院はすぐそこにある。二人は路地裏を飛び出ると一目散に病院に向かって駆け出した。


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