過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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608: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/09(水) 21:10:24.44 ID:1p14awS4o


ゲームセンターからの帰り道、上条と美琴は人々でごった返している大通りを歩いていた。
最終下校時刻が近いのだ。
みんな、二人と同じように帰路に就いている。
彼らは時折人混みに呑み込まれてしまいそうになりながらも、はぐれることなく歩を進めていた。

「でも、意外だった。お前ならもうちょっと食い下がるかと思ってたよ」

「……私だって、本当はそうするつもりだったわよ。でもまあアイツの気持ちも分からないでもないし、譲歩してあげたの。妹のこともあるしね」

「なんだ、お前も意外と大人だな」

「な、何よ急に。トーゼンでしょ、美琴センセーはアンタなんかよりずっと大人なんだから!」

「はいはい、ビリビリは偉いなー」

「茶化さないでよ馬鹿!」

怒りの叫びと同時にぱちんと電気の弾ける音がしたが、流石にこの人混みの中で放電するのは無茶と思ったのか、それだけだった。
上条はこの人混みに感謝しつつ、更に言葉を続ける。

「いや、でもお前は本当にすごいよ。
 あんなに一生懸命だったのに譲歩したこともそうだけど、本人を前にしてあんなことが言えるんだ。大したもんだ」

「な、何のことよ」

「だから、あの公衆の面前での逃がさない宣言。あれ、守ってやるってことだろ? ……ん? もしかしてあれはこくはぐぼぉッ!?」

唐突に横っ面を殴られた上条は、そのままの勢いでちょうど良く隣にあった壁に叩き付けられた。
吹き飛ばされた先に人がいなかったのは幸いだが、ダメージ二倍で上条は瀕死だ。

「ちょ、何するんですかビリビリさん!?」

「あんったねえ、何下らないこと言ってくれてんのよ! そんな訳ないでしょ!?」

「え、ちっ、違うのか?」

本当にきょとんとした顔でそう言った上条が無性に腹立たしくて、美琴は今度は踵落としをお見舞いしてやった。頭頂部に。
ちなみにスカートの下には短パンを履いているので安心だ。

「ず、ずびばぜんでじだ……」

「ったく、ホンットにアンタって奴は下らないことばっかり……。今度変なこと言ったら鳩尾に跳び膝蹴りだからね!」

「肝に銘じておきます……」

意外と早くに回復した上条は、地面にめり込んでいた顔面をさすりながら立ち上がった。
驚異的な回復能力だが、実はこれが上条の能力だったりはしないのだろうか。



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