過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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646: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/18(金) 00:04:10.32 ID:1L/yEOX/o

無残な姿を晒しているノートを見て悲鳴を上げると、上条は必死で汚れを拭きはじめる。
ティッシュで乱暴に吹いた所為でますます滲みが酷くなってしまったノートに嘆く上条を見て、一方通行は呆れたような顔をした。

「ったく。ちゃンと管理しとけっての」

「うう、返す言葉もない……」

「後やっとくからメシ作ってこい。腹減った」

「悪いな……。じゃ、後よろしく」

「あァ」

一方通行は適当に返事をしながら、テーブルの上にうずたかく積み上げられた教科書やノート、プリント類を片付けていく。
尚、滲んでしまったノートはもうどうにもならないので、そのまま閉じて重ねておいた。
やがて片付けを終えてしまって何もすることが無くなった一方通行は、取りあえずリモコンを操作してテレビをつける。
しかし何処にチャンネルを回しても、朝のニュースか天気予報くらいしかやっていなかった。

(変わり映えのねェ……)

しかも、どの番組も似たようなことしか言っていない。なの、で一方通行は適当な番組にチャンネルを合わせるとリモコンを置いた。
そしてふとテレビの左上に表示されている時計を確認してみると、現在の時刻は七時過ぎ。
自然にこんな時間に起きるのは珍しいなと思いながら、彼は昨晩とは打って変わって平和なニュースをやっているテレビを眺めていた。

(…………、……。平和だな)

これほど自分に似合わない台詞も無いだろうという自覚はあるが、
今日のわんことかプールの繁盛模様などといったつまらないことしか報道していないニュースを見ているとそう思わずにはいられなかった。
すると、キッチンから目玉焼きを焼く音とコーヒーの良い匂いが漂ってくる。
そのあまりの心地よさに二度寝してしまいそうになったが、一方通行は何とかそれに耐えてテレビに意識を集中させようとしたりしていた。
……束の間の平和は、とても暖かかった。





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