過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/03/21(月) 21:53:54.82 ID:phNmQ4HQo
「……まず上位個体とは、外部の人間がミサカネットワークに干渉する為に存在する、コンソールのような役割を持つ個体です。
また、『上位命令文』という妹達に対して絶対的な強制力を持つ命令をミサカネットワークに流すことの出来る個体でもあります。
この上位命令文を流すことによってミサカたちの反乱を防ぎ、ミサカたちの意に反した行動を強制することができるのです、
とミサカは上位個体の概要を明かします」
「それは……、逆に平気なのか?」
「それは悪用されることは無いのか、という意味の質問ですか? とミサカは曖昧な質問に対する確認作業を行います。
でしたら、その可能性は低いのでご心配なく。
上位個体は研究員が扱いやすいように肉体(ハード)も精神(ソフト)も未完成のまま留められていますし、
上位命令文自体も外部の人間が流すには洗脳装置(テスタメント)を使って上位個体に直接コードを入力する必要があります。
ですので何の知識も無い外部の者がミサカたちを悪用するのは難しいかと、とミサカは上位個体に関する解説を締めます」
「へェ……」
「ご理解頂けましたか? とミサカは気のない返事をしているあなたに問い掛けます」
正直に言うと難しい単語が多すぎて少々分かり辛かったのだが、まあ概要は大体理解できたのでそのまま流しておいた。
しかしこの説明を聞いてもまだ安全性に多少難があるような気がするのだが、本当に大丈夫なのだろうか。
実物を見たことがないから何とも言えないが、学園都市の最新技術で本当に厳重に管理されているのなら大丈夫そうだが。
「それにしても、あなたが上位個体について何も知らないというのは意外でした。
てっきりミサカ10032号からとうに説明を受けていたものかと、とミサカは私的な感想を述べます」
「意外? どォしてだ?」
「…………、ミサカたち妹達を扱うにあたって知るべき必須事項だからです。
あの研究所にいて誰も上位個体についてあなたに伝えなかったのを少し不思議に思いまして、とミサカは研究員の職務怠慢を疑います」
「あァ、まァ俺もまだあの研究所じゃ新人だしな。ここのところは忙しかったし、教える暇も無かったンだろ」
「これはあくまで個人的な意見ですが、何か恣意的なものを感じます、とミサカは―――」
「おっ姉っ様――っ!」
話している途中で、ミサカ10039号は唐突に背後から何者かに抱き着かれた。
同時に思いきり前方に押し出されてしまった為、彼女が手にしていたアイスクリームはべしゃりと派手な音を立てて地面に叩き付けられる。
ミサカ10039号は地面の染みと化してしまったアイスクリームを無感情な瞳で見つめていた。
「……アイスクリームが落ちてしまいました、とミサカはあくまで冷静に状況を報告します」
「こっ、これは申し訳ありませんお姉様! 後ろからではアイスクリームを持っているのが見えなかったもので……」
「……アイスクリームが落ちてしまいました、とミサカはあくまで冷静に状況を報告します」
「落ち着け」
見た目には完全無欠に無表情だが、どうやら相当ショックだったらしい。
隣でわたわたしている謎の少女と合わせて、何だかとてもシュールな光景だった。
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