過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/03/21(月) 21:57:28.86 ID:phNmQ4HQo
白井はお嬢様らしい可憐なお辞儀をすると、にこりと綺麗な作り笑いをした。
……そう、作り笑いだ。
いったい何をすればここまで『外の人間』に対する印象を悪くできるのか。上条の行動は、本当にまったく厄介ったらない。
一方通行はそんな彼女の笑顔を見てほんの少しだけ目を細めると、ちらりとミサカ10039号を見やった。
「そんなことより……、黒子。こんなところで油売ってて良いの? パトロールなんでしょ?」
「黒子にはお姉様よりも重要なことなんてありませんわ!」
「馬鹿なこと言ってないで、さっさと仕事に戻りなさい。最近はテロリストも多いんだから大変でしょ?」
「むう、お姉様がそう言うのでしたら仕方ありませんわね……。お姉様も早めにお帰りになって下さいませ」
「分かってるってば。じゃ、風紀委員のお仕事頑張ってね」
「ううっ、黒子はお姉様のその一言だけで三徹はできますわ……!」
白井は滲む涙を懐から取り出したハンカチで拭うと、ミサカ10039号に向かって深々と頭を下げてから立ち去ろうとする。
しかし彼女はその直前で振り返ると、じろりと一方通行を睨みつけながらこう言い放った。
「お姉様は渡しませんわ!」
その台詞にぽかんとしている一方通行をよそに、白井はべーっと舌を出すと一瞬でその場から姿を消した。空間移動(テレポート)だ。
残された一方通行とミサカ10039号は暫らく茫然としていたが、やがて我に返ると緩慢な動作でそれぞれ顔を見合わせた。
「……上条は一体何をしたンだ?」
「さあ、とミサカは曖昧に言葉を濁すことしかできません」
……アイスが、溶けかけていた。
―――――
結局、一方通行は一日中ミサカ10039号に付き合わされてしまった。
その所為で一方通行はへとへとに疲れ果ててしまったが、いつもは無表情なミサカ10039号が心なし楽しそうにしているのを見てまあいいかと思い直す。
ミサカ10039号は自分のお金で購入したひよこのぬいぐるみを抱き締めながら、一方通行の前を歩いていた。
「今日はありがとうございました、とミサカは感謝の言葉を口にします」
「ン。気が向いたらまた付き合ってやるよ」
「本当ですか? とミサカは確認を取ります。
ですが次にこのミサカに外出許可が出るのはだいぶ先なので、できれば別のミサカに付き合ってあげて下さい、とミサカは希望します」
「他の妹達にか? 俺なンかが付いて行っても面白くもなンともねェぞ」
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