過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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699: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/24(木) 23:08:55.35 ID:bmJudz08o


「ふいー、ようやく任務が終了しました……、とミサカは久しぶりの休息に身を預けます」

「お疲れ様、ミサカ10032号」

ミサカ10032号こと御坂妹は芳川に差し出されたコップを受け取ると、まるで瓶の牛乳を飲んでいるかのようにぐいっと一気に飲み干そうとする。
途端、御坂妹は咽そうになったのか一瞬苦しそうな表情をしたが、何とか耐えてココアをすべて飲み込んだ。

「あらあら。熱いからそんなに一気飲みしたら火傷しちゃうわよ?」

「ごふっ、そういうことはもっと早くに言って欲しかったです、とミサカはひりひりする口を抑えます……」

「ごめんなさい。まさかそんなに喉が渇いているとは思わなくて。冷たい方が良かったかしら?」

「今度からはそうして頂けるとありがたいです。
 研究所内は冷房が効いていて寒いくらいですが、外はかなり暑くなってきているので、とミサカは外の気温状況を報告します」

繰り返すが、本日は七月十六日。
よって外はどんどん暑くなってきているのだが、ずっと冷房の効きすぎた研究所の中にいる芳川にはそれが感じられていないようだ。
実際、芳川は彼女の言葉を聞いてきょとんとした顔をした。

「ああ、そう言えばそうだったわね。そろそろ夏休みの時期かしら。羨ましいわ」

「……お姉様と上条当麻の学校は、ちょうど七月二十日から夏休みが始まるようですね、とミサカは想起します」

「あら、本当にもうすぐなのね。あの子にも夏休みあげた方が良いかしら」

「彼の場合、仕事が無くなってしまう方が困るのでは? とミサカは一般論を述べてみます」

「ふふ、冗談よ。あ、だけどあなたにはご褒美として数日の自由時間が与えられているわ」

「……自由時間、ですか? とミサカは鸚鵡返しにします」

「ええ。自室でごろごろしても構わないし、街に出て遊びに行っても良いそうよ? 良かったわね」

「………………」

せっかく貴重な休日が与えられたというのに、御坂妹の表情は浮かない。
どうしたのかと思って芳川が首を傾げていると、不意に御坂妹が口を開いた。

「、あの。ミサカに休日は必要ないので、他のミサカたちに自由時間を与えては頂けないでしょうか、とミサカは申し出ます」

「…………。悪いけど、それはできないわ。
 他の妹達はあなたほど外の環境に慣れていないし、調整も完璧ではない。あなた以外では、万一のことがあっても対応しきれないもの」

「そう、ですか……。とミサカは落胆します」



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