過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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724: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/03/30(水) 13:40:20.02 ID:hdQff3Jko

「いやかなり昔からあるモンだと思うが……」

「ミサカにとって目新しいものなので良いのです、とミサカは言い張ります」

何故か得意げにそう言い張る御坂妹を見て、上条は苦笑いする。
そんな、夕暮れの通りを歩く彼らの後ろ姿は、何処からどう見てもただの仲の良い友人同士にしか見えなかった。



―――――



夕陽の光で紅く照らし出された背の高い風車が、くるくると回っている。
はあっ、と盛大な溜め息をつきながらその麓を歩いている美琴は、見るからにお疲れの様子だった。

「子供の相手してるうちにすっかり日も暮れちゃったわね……」

遠い目をしながら夕日を眺めている美琴の背中には、何故か年齢に似合わない哀愁が漂っている。
どうやら本日は随分とハードな事件に巻き込まれてしまったようだ。

「……どうせ門限は過ぎてんだし、コンビニで立ち読みでもしていきますか」

美琴は諦めたようにそう呟くと、ちょうど目の前にあったコンビニへと足を向ける。
どうせ門限を破った時点で寮監からのお説教は確実なので、開き直って遊び呆けてしまおうという魂胆らしい。不良だ。
しかし、その時。

「ぎゃ―――ッ!? 今度はカードが飲み込まれて出てこない!? 不幸だぁ――ッ!!」

「オマエの不幸ってホント面白いくらいの確率で発生すンのな」

「合っている筈の暗証番号が間違っていると認識される……。学園都市の科学技術の見直しが必要ですね、とミサカは深刻な顔をします」

「……アンタたち、何やってんの?」

呆れたような眼差しで、美琴は騒ぎの元凶となっている三人組を見やる。
そこには、最早見慣れ過ぎて見飽きてしまったメンバーが勢揃いしていた。

「ゲッ、ビリビリ」

「ゲッてオマエ」

「流石にその反応は失礼なのではないでしょうか、とミサカは指摘します」

しかし、今更謝ったところでもう遅い。ぷちんと神経の千切れる分かり易い音と共に、美琴は思いっ切りATMに拳を叩き付けた。
しかもその顔には、分かり易く引き攣った笑顔が張り付けられている。とってもお怒りの様子だ。

「ちょーおど良かったわあ? 今日という今日こそ決着を付けてやるんだからっ!!」

「ちょ、ま、落ち着けビリビリ! すまん、俺が悪かっ……」



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