過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2011/03/30(水) 13:42:54.88 ID:hdQff3Jko
美琴が振り上げた砂鉄の剣が伸び、蛇のように曲がりくねりながら上条に向かっていく。
上条は驚きに硬直してしまっている。
回避行動を取るだけの時間も、準備も、何も無かった。
(入った? 躱せるタイミングじゃ……)
しかし。
パン、と何かが弾けるような音と共に、美琴の砂鉄の剣が消失した。
……いや、消失したのではない。
それまで真っ黒な剣を象っていたはずの砂鉄が元の粉末に戻り、風に浚われていってしまったのだ。
上条を見やれば、彼は僅かに残った砂鉄の剣に向かって右手を突き出していた。
どうやら右手を使って砂鉄の剣を無効化したようだ。
(強制的に砂鉄に戻された。これも効かないか……)
ただの砂に還ってしまった砂鉄が手の中から零れていくのを眺めながら、美琴は僅かに歯噛みする。
しかし彼女の顔からは、未だに笑みが消えていない。
(……ここまでは予想通り)
美琴は手の中に残っていた砂鉄を空中に撒く。
それを見て上条は彼女が砂鉄の剣を諦めたのだと思ったらしく、あからさまに安心した顔をした。
「しょ、勝負あったみたいだな!」
「……さあ、それはどうかしら?」
不敵な笑みを浮かべる美琴に、上条は不穏を感じ取る。
風が強い。
撒き散らされた砂鉄は、未だ風に乗って空中を漂っていた。
(砂鉄が消されずに残ってるなら)
ジャリジャリ、と空中の砂鉄から妙な音が聞こえてきた。
どれだけ馬鹿な上条でも、流石にそれが自然現象でないことくらいは分かる。
つまり、その音の正体は。
「お前っ!? 風に乗った砂鉄まで操……ッ」
撒き散らされバラバラの粉末となっていた砂鉄が、再び集まり始める。
しかし上条は怯まず、右手を構えた。
「こんなこと、何度やったって……」
汗の滲む顔で不敵に笑って見せると、上条は砂鉄に向かって右拳を振り下ろす。
すると砂鉄はパンという音を立て、またしても弾けて霧散した。
「同じ結果じゃねーか!!」
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