過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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755: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/05(火) 20:17:16.61 ID:dnwRI0/9o

熱っぽく語る初春を見て、上条はぎこちなく笑う。
そう。爆弾を何とかしてくれたのは、美琴だということになっているのだ。
まああんな状況だったし、無理もない誤解だ。
それに上条は、それをわざわざ訂正しようとも思わなかった。……まあ、ただ面倒くさいだけなのだが。

「そうだな。まあみんなが無事で良かったよ」

「はい! あの状況で全員が無傷なんですから奇跡ですよ! 流石、超能力者(レベル5)は違うなあ……」

「あ、あはは……」

見かけによらず、初春はああいうものに対して憧れを抱いているらしい。
そんな彼女の超能力者語りがお嬢様語りへと移行しそうになった頃、不意に三つ編みの風紀委員が三人の真横を走って通りすがる。
彼女はテープのすぐ傍まで走って行くと、その向こうにいる見覚えのあるツインテールに状況報告を行った。

「あのっ、容疑者の少年を確保した模様です」

「…………。了解ですの」

「あっ、白井さんだ! おーい、今回まるで出番のなかった白井さーん!」

(アレ? この子こっちが素?)

テープの内側で現場検証を行っていたらしい白井が、初春の声に気付いてぐりんとこちらを振り返る。
上条はそれを見て本能から恐怖を感じ取ったが、彼が逃走行動を取るよりも早く白井は空間移動でこちらに姿を現した。

「うぅーいぃーはぁーるぅー? 何か言いました?」

「やだなあ、どうせ聞こえてたくせに! それに事実なんだからしょうがないじゃないですかー」

「これは、ちょーっとお灸を据える必要があるようですわねぇ?」

言いながら、白井は初春の頬を力の限りに引っ張った。
面白いぐらい伸びているのだが、これは初春の顔がもともと伸びやすいからなのか白井がもの凄い力で引っ張っているからなのか。
痛そうなので、できれば前者であってほしいが。

「……まったく、人の気も知らないで。本当に心配しましたのよ?」

「ひはひはん(白井さん)……」

「まあ、無事で何よりですわ。……そちらの、上条さんも」

「あ、ああ」

いきなり声を掛けられて、上条は少し戸惑った。
確か凄まじく嫌われていた筈なので、まさか向こうから声を掛けてくるとは思わなかったのだ。

「御坂さんのお陰ですよ。ねーっ」

「うん! トキワダイのおねーちゃんが助けてくれたの!」



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