過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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845: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2011/04/20(水) 21:14:15.39 ID:4F9GmDFbo

ぼけっとしている滝壺の表情からはいまいち申し訳なさが感じられなかったが、絹旗と呼ばれた少女はそれ以上彼女に詰め寄らなかった。
すると、絹旗がこちらを振り返る。
途端、彼女は一瞬驚いたような顔をした。

(……やっぱこの色は目に付くか。一応帽子は被って目立たないよォにはしてるンだが)

珍しいと言うか非常に目立つ髪と瞳の色なので、彼女はきっとそれに驚いたのだろう。
そう思った一方通行は、一応これ以上無駄にその色が他人の目に触れないようにと更に目深に帽子を被り直した。
流石に髪の色全てを隠すことはできないが、瞳の色くらいは影になって見えなくなった筈だ。

「あの、……あなたは」

「すずしな。助けてくれた」

「…………、そうだったんですか。私は絹旗といいます。滝壺さんを助けて下さって超ありがとうございました」

「いや。これからは気を付けろよ」

それにしても、先程滝壺には戦闘能力が無いとかいう言葉が聞こえた気がしたのだが、あれは本当だろうか。
戦闘能力もないくせに、最近テロが頻発している物騒な学園都市の路地裏を歩こうとするとは、勇気があるというか無謀というか。
資料で見た能力の概要はAIM拡散力場に干渉するというものだったのだが、あれは戦闘能力無いのか。

「それでは、私たちはこれで超失礼させて頂きます。鈴科さんも、こんなところを超歩いていてはいけませんよ」

「分かってるさ。じゃァな」

絹旗はぺこりと頭を下げると、滝壺の手を引いて路地裏を立ち去って行く。
一方通行はそんな二人の後ろ姿を見送りながら、何だか不思議な感覚に囚われていた。





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