過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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85: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/05(金) 21:37:16.12 ID:mbTsdywo
そんな中で、上条が唐突に声を上げた。

「もしくは『ビリビリ、実はお前を姉と慕うクローンが居るんだが、会ってみてくれないか?』だな」

「それもどォなンだよ。ショック的には大差ねェぞ」

「それじゃあどうすれば良いのでしょうか、とミサカは項垂れながら呟きます」

「そォだなァ……。『慣らしてく』って考え自体は間違ってねェと思うンだが……」

一方通行は背もたれに寄り掛かりながら天井を仰ぐと、目を閉じて唸りはじめた。
既に完全に手詰まりとなっているらしい二人は、期待を込めた眼差しでそんな彼を見つめ続ける。
すると、一方通行は急にぱちりと目を開けて顔だけを御坂妹の方に向けた。

「……こンなのはどォだ?」

自然と一方通行の方へと顔を寄せてきている二人に向かって、一方通行は回りに決して聞こえないような小さな声で作戦を説明する。
そして説明が終了すると、御坂妹は珍しくほんの少しだけ楽しそうな表情を浮かべた。

「それで、最終的にミサカが『よく きたな オリジナルよ わたしが おまえの クローンだ』とRPGの魔王の如く言い放つのですね、
 とミサカは心を躍らせます」

「その辺はもォ好きにしてくれ。御坂がどォいう反応するかまでは責任持たねェがな」

一方通行は相変わらず超絶マイペースな御坂妹に呆れていたが、その一方で上条は苦い顔をしていた。
彼が懸念していることは、ただひとつ。

「……でもさあ、それってそれはそれで結構精神的に来るんじゃねえか?」

「確かに、結構な負担にはなるだろォな。しかし、現状これ以上の策は思いつかねェ。それか、何か他に良い方法があるか?」

「意見があれば伺いますが、ミサカも彼の言う通りだと思います、とミサカは一方通行に賛同します」

「まあ、そうなんだけどさ……」

それでも上条は美琴に少しでも辛い思いをさせてしまうことに抵抗を感じているのか、難しい顔をしていた。
そんな上条をじっと見つめていた御坂妹は、申し訳なさそうに目を伏せる。

「自分勝手は承知しています。お姉様に迷惑を掛けることになるということも。
 ですがどうしても、ミサカたちは可能な限り早くお姉様にお会いしたいのです、とミサカは切実に頼み込みます」

「……でもこの方法だって、そこまで早く決行できるような作戦ではないぞ?」

「許容範囲内です。それよりも、これ以上作戦会議で時間を浪費してしまうことの方が惜しいです、とミサカはミサカの心境を説明します」

「それでも、下準備なんかもかなり大変だ。先回りして色々な細工をしないといけないし、その為の手段はどうするんだ?
 とてもじゃないけど、そんな簡単に実現できるような方法じゃないと思う」

「それなら問題ありません。心強い協力者がいますので、とミサカは強気に言い放ちます」

「……、はあ。分かった。そこまで言うなら、俺はもう何も言わない」


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