過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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92: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/09(火) 21:48:18.61 ID:QFVk0n.o
数日後。学舎の園、常盤台中学。
午前中の授業が終了した昼休み、美琴は一人でベンチに座りながら売店で購入した焼きそばパンを頬張っていた。

(寂しい……)

友達同士で和気藹々と昼食を食べている周囲の女子生徒たちを眺めながら、美琴は心の中で一人ごちた。
いつもはルームメイトである白井と一緒に昼食を食べているのだが、
最近その白井が風紀委員の仕事に追われていて忙しそうなので邪魔になるようなことを控えているのだ。
一度は一段落したかに思えた風紀委員の仕事が、なにやら新しい発見があったとかで再び忙しくなってしまったらしい。

それでも昼食くらいは一緒に、と思って一度白井の教室に顔を出して昼食の誘いに行ったのだが、
彼女はノートパソコンに向かって難しい顔をしながらひたすら作業をしていて、とても声を掛けられるような状況ではなかった。
それでも白井は美琴の姿を見ると飛びついてきて一緒に昼食を食べようと言ってくれたのだが、美琴は自ら辞退した。
なんだかんだ言って白井は風紀委員の仕事に対してとても真摯に取り組んでいるので、それを邪魔するべきではないと思ったのだ。

と言うわけで、白井は今頃一年生の教室でめそめそしながら携帯食で栄養補給をしているはずだ。
やっぱり一緒に食べれば良かったか、いやでも仕事の邪魔はできないし、などと美琴が葛藤していると、ふとひそひそ声が聞こえてきた。

「……れは絶対御坂……だって」

「そ……訳……ない……い」

「ん? 何?」

何処からともなく聞こえてきた声が自分の名前を呼んだので、話し相手を欲していた美琴はついそれに反応してしまった。
ひそひそ話をしていた女子生徒はちょうど美琴の後ろにいたのだが、後姿だけでは美琴に気付けずについそばで本人の話をしていたようだ。

「え? あれっ!?」

「えっと、あの」

「あー、ごめんごめん。自分の名前が聞こえてきたもんでつい……」

突然話しかけられた二人組の女子生徒は、後ろ向きにベンチに座っている美琴を見て非常に驚いた顔をした。
ついつい反射で反応してしまったようなものとはいえ、盗み聞きみたいでちょっと悪いことをしてしまったかなと美琴は少し後悔する。

「た、多分見間違いだと思うんですけどこの子がさっき御坂さんを街で見かけたって」

「身体から電磁波出てるのも確認したのに……」

「でも御坂さん、さっき一年生の教室にいましたよね? だからそんなことあるわけないって」

「? ええ、昼休み中はずっと学校の中にいたわよ」

「ほら、やっぱり見間違いよ。背格好の似てる発電系能力者だったんだって」

「うーん、でも常盤台の制服着てたし、本当にそっくりだったんだけどなあ……」


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