過去ログ - 五条「願わくば、もう一度貴女をこの手に抱きたい」
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睡眠不足
◆Uq2i1ARauU
[saga]
2011/01/07(金) 04:09:14.32 ID:Mz/9RFEo
クルクルと回転を続ける剣の柄頭にスパイクをミートさせると、それは綺麗な直線を空に引き、敵の密集する後方部隊に突き進む。
砲弾の数倍のスピードを得た剣は見事にスペルを詠唱していたメイジに刺さり、首を地面に落とした。
狙うべき目標は目の前にいる兵士たちではない。
常に奥。
部隊長を一人でも仕留めれば、徐々に、統率されていた部隊は崩れる。
そうしなければ、いつまでたっても肉の壁がフーケと自分の進軍を遮り、僅かな体力を削り取るのは必至。
「ブレス!!」
空からドラゴンを操る兵士の声が聞こえると、言われるがまま牙をむいた竜が火炎を自分に向かって吐きかける。
五条「ちぃ!」
空中で体の方向を変えることは不可能。
やむを得ず腕を顔の前でクロスさせ防御の体勢を取る。
耐えきれるか……?
いや、そんな事を考えるべきじゃない。
耐えなければならないのだ。
ここで致命傷を負えばフーケはこの先の戦場に残される。
それだけは避けなくてはならない。
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