過去ログ - 女「世にも奇妙な共同生活」
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35:以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします[saga]
2010/12/29(水) 05:15:55.74 ID:zDBDFDco
獣娘「?」

 獣娘には女が何を言っているか分からなかった。
 
だが、一緒にいてくれるならそれで十分だ。
 もう一人ぼっちじゃない。

獣娘「わたしも! おんなといっしょ!」

 獣娘は女の腰の辺りにしがみついた。

女「うん、一緒に暮らそうね」

獣娘「えへへ」

 さっき出会ったばかりだというのに、なぜこの獣人とこうも親しくなっているのだろうか。 
 女は自分でも不思議に思った。

女「それじゃ、掃除の続きやろっか?」

獣娘「うん!」

 女はある日をきっかけに、自分はずっと一人で生きていこうと決めていた。
 誰とも関わらずに、ずっと…。
 だが人里から離れれば離れるほど、心細くなってい自分が見え隠れした。
 その不安はやがて大きくなっていく。
 ここに着いてからはそれが限界まできていた。
 
 そんな時にこの子と出会った。
 最初は興味本位で話しかけたが、話し続けてるうちに妙な安心感を覚えた。
 
 そして気づく――この安心感は孤独に対する恐怖心の裏返しだと。
 やはり一人で生きていくことは私には無理だ、寂しいものは寂しい。
 結局、自分で決めたことを守ることができなかった。
 なんてダメな人間だ。 

女「次は床掃除と…後はついでにお風呂場も掃除しなきゃ」

 私は弱い生き物だ――。



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