過去ログ - 黒子「おまじない……?」
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44: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/03(金) 21:19:22.69 ID:H3VnwME0
 が――

 黒子(……やはり……また……遺体ですの……)

 目の前に横たわっていたのは――初春ではなく――1体の女生徒の亡骸。
 セーラー服を着ていたものの、半袖である上に、そもそも柵川中学校のものではなかった。
 髪は長く伸びていて、頭には黄色いリボンが付いていた。
 よくは見えないが、腐敗が進行していて、全身はすでにミイラ化しているようだ。
 左足のかかとの辺りには、布が巻きつけられていたが、ほとんどが赤黒く染まっていた。さらには床にまで赤黒いシミを大きく広げていた。
 どうやら、アキレス腱の辺りを損傷させて、出血が止まらないまま死に至ったようだ。

 さらには眼窩や鼻腔と思える部分には、何かしら白いものが無数にうごめいているのが目に付く。

 目を凝らすと、それが何なのか分かった――死体に蠢く蛆虫であるのが。


 黒子「うっ……!!」

 思わず吐き気を催して、遺体から目をそむけて、その場にうずくまってしまう。
 さすがに、精神が持ちこたえられそうにない。

 いくら風紀委員(ジャッジメント)だとはいえ、そもそも死体に向き合うこと事がなかったのだ。
 その辺の状態になると大体は警備員(アンチスキル)の領分になる。
 立て続けに数多くの遺体を見て、ここまでなんとか耐えてきたこと自体、珍しいといっても過言ではない。 


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