653: ◆IsBQ15PVtg[saga]
2011/03/02(水) 23:21:50.42 ID:YrqwQY6q0
佐天「御坂さん!!」
先ほど耳にした声の主の名を呼ぶ。
しかし、まったく返事は無かった。
いや、それどころか――その本人の姿さえなかった。
部屋の中は、先ほど見た教室と同様、荒れている感じだった。
床や天井、壁に窓は所々が壊れたり、抜け落ちたりしている。
病院なんかで見かける布製の衝立があった。
いずれも薄汚れて、一部が破れていて、それが不気味さをかもし出している。
奥のほうには棚があり、中には薬品を入れたと思われる壜が並べられていた。
しかし、いずれも色が黒ずんでいたりしているなど、使えるとは到底思えない。
その横には木製の事務机が置かれていた。
見ると、表紙に【Diary】と書かれた古ぼけたノートが置かれている。
机の前には事務用の古い椅子が床に転がっていた。
机の左側の壁には貼り紙が2枚貼られていた。
そのうちの1枚にふと目が行く。
佐天(せっけんでてをあらおう……どこの保健室でもありそうなやつだよね)
その隣の貼り紙に目を移す。
そこには、人体の解剖図が描かれていた。
内臓の名称を記したりしていたが――内臓を描いた図の色にどことなく違和感を感じた。
周囲が薄汚れているのに……そこだけが鮮やかな赤色で塗られている感じだった。
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