683: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:38:57.57 ID:WkhQ+rEs0
佐天「え!?御坂さん?」
聞きなれた人物の泣き声に、我に返った。
涙でぬれた頬を袖で拭いながら、じっと廊下を見つめる。
684: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:39:44.01 ID:WkhQ+rEs0
佐天「……行こう……」
力なくつぶやく。
右手にバールの切れ端を手にしたまま、左手で皿を手にする。
685: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:40:43.65 ID:WkhQ+rEs0
……プゥ〜ン……
686: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:41:43.51 ID:WkhQ+rEs0
佐天(――!!びっくりした……)
ハエらしき小さな虫が目の前をよぎる。
それも1匹だけでなく、数匹も。
687: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:42:16.90 ID:WkhQ+rEs0
佐天「……ゲロじゃん……最悪……」
廊下を狭めている壁の先端や床に嘔吐物がぶちまけられていた。
独特の嫌な臭いが立ち込めていて、周囲を数匹のハエがせわしく飛び回っている。
688: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:43:55.46 ID:WkhQ+rEs0
周囲を無数のハエがたかっていた。
壁のほぼ一面を紅く染め上げた壁。
その下の床に広がる赤い――血だまり。
689: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:44:39.15 ID:WkhQ+rEs0
佐天(ま、まさかこれって……)
ふと、嫌な想像が浮かんだ。
思わず戦慄してしまう。
690: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:45:35.18 ID:WkhQ+rEs0
それは――白くて小さな球状の物体。
691: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:46:42.84 ID:WkhQ+rEs0
足がすぐさまひとりでに動き出す。
肉塊を避けるようにして。
廊下はクランク状になっていて、すぐ左に折れていたが――すかさず無我夢中に走り出した。
692: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/13(日) 05:47:25.40 ID:WkhQ+rEs0
先は上り階段になっていた。
左手に廊下は伸びていて、すぐ先に教室らしき部屋の入口が見える。
だが、その入口の前あたりで廊下はごっそりと抜け落ちていて、先に進めそうに無かった。
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