729: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:10:39.77 ID:KhPFRn0y0
だが――冷たい手はとてつもない力で締め付けていた。
指の一本も外すことはおろか、挟み込むことさえ出来ない。
なおも、何度も何度も、指を挟み込もうとする。
が、なかなかできず、せいぜい相手の指や自分の首を爪で傷つけるだけ。
730: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:11:06.85 ID:KhPFRn0y0
731: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:11:34.98 ID:KhPFRn0y0
そして――首を締め付ける感覚は――ない。
??「……佐天、しっかりしろ……おい」
732: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:12:00.24 ID:KhPFRn0y0
机などは何事も無かったかのように整然と並んでいて。
床や天井なども普段どおりで。
なぜか教壇の脇で、佐天は横になっていたのだった。
733: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:12:29.37 ID:KhPFRn0y0
佐天(……わたしだけ……?初春や御坂さんに白井さんは?)
慌てて周囲を見回すが――それらしき人影はない。
734: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:12:56.48 ID:KhPFRn0y0
大圄「他の学校の友達かい?勝手に連れ込んでくるなんて、何を考えているんだい」
735: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:13:22.38 ID:KhPFRn0y0
佐天「悪ふざけって……私はマジで言ってるんです。初春はうちの学校のジャッジメントですよ」
大圄「はぁ?本当にいい加減にしないか。我が校のジャッジメントは今は不在だよ」
736: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:13:48.32 ID:KhPFRn0y0
大圄「まあ、あっちは名門だし、LEVEL5も1人いるから、そんなに叩かれはしなかったが、うちだったらそれだけじゃ済まないだろうな」
佐天「え?常盤台って、LEVEL5は2人いるんでは。で、その内の1人がここに来ていたんですけど」
737: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:14:14.93 ID:KhPFRn0y0
佐天(何なの。初春や御坂さん白井さんが、これじゃあ最初からいなかった感じじゃない)
照明が煌々と照らしている廊下を歩きながら、ふとそんなことを思う。
担任が事実否定どころか、信じられないような言葉を吐き出すことに――何もかも信じられない気分になっていた。
738: ◆IsBQ15PVtg[sage saga]
2011/03/19(土) 23:14:41.10 ID:KhPFRn0y0
少しボサボサになった髪。
すっかり疲れ果てた顔。
そして――首もとに付いている黒い汚れ。
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