92: ◆IsBQ15PVtg
2010/12/08(水) 03:58:29.48 ID:aTr/TGY0
黒子(恐らく、この少年に目を合わせたら……最期ですの)
体は――すんなりと動いた。
すぐさましゃがみこむような姿勢をとると、少年の脇をすり抜けるようにして、背後に回る。
そして、振り返ることなく、一目散に通路の奥へと無我夢中で走り出した。
??「……許ふぁ……ナ……ひ……」
背後から少年の声がするものの、だんだんと小さくなっていくのが分かる。
恐らく距離が離れていっているのだろう。
だが――振り返りはしなかった。
振り返った所で、目が合ってしまっては、すべてが無駄になってしまうからだった。
ただ、がむしゃらに――朽ちた床を駆け抜けた。
??「……おねぇ……ひゃん……」
だが、それでも声はまだ聞こえる。
距離はだいぶ開いているはずなのだが、それでも追ってきているということだろうか。
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