175:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/23(日) 03:34:06.81 ID:qjaYsugY0
通話先の麦野の携帯は外部スピーカーに接続されてアイテムの車内で放送されている。
なので運転に集中している浜面以外の四人の「はーい」という元気の良い声が佐天のイヤホンにもたらされた。
ガチャリ…。そして通話は終了した。
「どうしたんですか?佐天さん?何か嬉しそうですよ?」
「いやね、知り合いがちょっとさ」
「知り合い?学園都市外の友達ですか?」
初春が怪訝そうに聞く。まだ中学一年生の彼女達は小学生で離ればなれになった友人達も居るのだ。
佐天は初春の問いに対して「いや、」と否定の言葉を発して苦笑いをしてごまかす。
その素振りに「?」と首をしかめる初春。
「さーって、私も買いたい財布があるからちょっとばっかし見ても良いかな?初春」
「良いですよー、どこにします?」
「ふふ…ちょっと高いけどお財布を買ってみたくてね…サマンサタバサとかいうやつなんだけど」
「あ、それでしたらすぐ下の階にありましたね、いってみましょう!」
初春はマップを覚えているのだろう。ひょこひょこ佐天の後ろを歩きながら言う。
佐天は今使っているポーターの小さい財布の中身をちらと見やる。
中には一万円しか入っていない。webで調べたら確か一万以上はしたはずだ…。
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