過去ログ - 佐天「…アイテム?」
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348:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/29(土) 18:44:32.27 ID:iSm8z8mn0
「あ、うん。私ももうちょっとしたら出るから」


ざばんと滝壺が湯船から立ち上がる。
体から滴り落ちるお湯。ともくもく浮き出ている湯気。


いやらしさは全く感じない。
むしろ、優しい、あたたかい表情。


フレンダは幼少時代に亡くなった母の面影…等覚えていないのだが、滝壺の穏やかな表情に何か落ち着くものを見出した気がした。


バタン。
滝壺はバスルームの扉を開けて先に出ていく。
一人分の容積が抜けた湯船は一気に水が減って少なくなる。
フレンダは胸の膨らみのあたりまで減ったお湯をすかさず継ぎ足していく。


(あー…今日はしんどかったなぁ…実際滝壺と麦野の援護がなかったら死んでておかしくないわね…)


今日の戦いをフレンダは思いかえす。






『こっちは暗部に入ってまで人探してんのよ…!死ぬのが恐くてやってられるかっての…!』





我ながらレベル5の前でよくあれほどの啖呵を切ったな、と思う。
絶対に死ねない。その一心で彼女は美琴と真剣勝負を演じた。


(はぁ…ホント、死ぬのが恐くてやってられっかっての)


フレンダのこの街に於ける掟。それは――やられる前にやれ。
彼女がこの腐った最先端都市の路地裏の戦いに身を投じ、早数年。
彼女が培ったこの街で生き残るための処世術だ。


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