442:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/09(水) 03:31:45.89 ID:ofO3IuS6o
レストランのドアを開けるとカランカランと入店を知らせる音が聞こえる。
佐天と初春はウェイティングのかかっている状況の店内を一瞥する。
ワイワイガヤガヤという擬音がまさに当てはまる情景だった。
ランチの時間帯、しかも駅前、そんでもって夏休み。
来店してください、と言わんばかりの立地にあるファミレスはこの日、案の上、大盛況だった。
そしてそのファミレスに佐天と初春はやってきた。
「うげー…込んでるね…どうする?他にする?」
「他って言っても…この時間帯はどこも同じだと思いますよ?」
「確かに…」
お昼時のこの時間帯は夏休みと言うことで主に学校が休みで遊ぶ学生でごった返していた。
佐天と初春はレジ前に置かれている台座に置かれている記帳ノートに名前を書き、店員に呼ばれるまで待つ事にした。
待ってる間に二人は他愛のない雑談をするのだが、初春の質問が佐天をびくりと震わせた。
「佐天さんは今日午前中にどこに行ってたんですか?」
「あ、えーっとね…あはは…えーっと多摩センターだよ、多摩セン!」
(言えない!絶対初春には言えない!)
午前中に学園都市の治安維持機関主催で連絡要員向けの会合があり、それに参加していたなんて口が裂けても言えなかった。
しかも、その会合で司会を務めていたテレスティーナとか言う白人女性は警備員の一部門の指揮官だった。
その名を出せば初春に、自身が何か、警備員や風紀委員といった組織に関与しているのではないか、と思わせてしまうかもしれないと考え佐天はその場を濁そうとした。
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