543:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 01:55:34.08 ID:J4PEtpCFo
彼女はあの時の事を不意に思い出すたびに、ゆらと自分の内面に形容しがたい憎悪の念が吹き出るのを知覚する。
かといって、とりたてて何か復讐しようとかそういう気持ちになるのではない。
しかし、実際に一方通行やあの女達にまた会ったらどうなるのだろうか?と美琴は思う。
(ま、いつか、時間が忘れさせてくれるよね?)
黙考しつつ、美琴は河原に石をぽいと投げつける。
対岸に視線を移すと部活がえりの学生や練習中の学生達が歩いている。
その景色の一つを構成しながら歩いている一団に見知った顔があるのを美琴はちらと見た気がした。
(佐天さん?)
対岸から呼びかけたら聞こえるかな?と思いつつ、美琴は周囲に人がいない事を確認する。
すぅ、と息を吸い込み呼びかけようとひた時だった。
(誰かと話してる?)
野球部のジョギングの列が佐天達とおぼしき数人の集まりを通過していく。
1002Res/828.42 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。