549:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:05:34.32 ID:J4PEtpCFo
数多の間延びした声とは裏腹にザッ!と数十人の隊員の踵を揃える音が聞こえてくる。
彼はその音が自分の耳に届くか否かという時に淡々とした口調で話し始めた。
「妹からオーダーが入った。アイテムのボディガードとアイテムの連絡係の監視、それと、あ、そーだ、忘れてた、あと、肝心のアイテムの監視だ」
数多の声だけが広いオフィスに響く。
軽い冗談を吐いたつもりだったが誰も何も言わない。ま、いっかと言いつつ、木原は首をコキンを鳴らす。
「オスカーがえーっと…じゃ、てめぇはフレンダ監視な」
「ラジャ」
「ベティ。お前えーっと佐天とかいう奴の監視」
「ラジャ」
「ケイト、お前は砂皿とかいう狙撃手な。ってかコイツ前に学園都市が依頼した狙撃手じゃねぇか」
「で、それぞれ交代要員を一人ずつ回すから、計六人で監視体制に当たれ。不穏な動きがあれば逐一報告しろ」
選抜要員として選ばれた三人はザザと脚を揃えて数多に向けて敬礼をする。
そして合図も無しに同じタイミングで敬礼を辞める。
その場で猟犬部隊が解散すると数多は残った先程コードネームで呼んだ三人をちらと見る。
「監視しろ、って言われても相手が何を考えてるかわからねぇ」
「妹自身、アイテムの奴らが何を考えているかどうか分からねって言ってた」
「けど、だからと言って油断するなよ。妹も妹なりに危険で不穏なにおいを感じ取ったから俺等猟犬部隊に依頼してきたんだからよ?」
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