552:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/02/14(月) 02:07:14.21 ID:J4PEtpCFo
――柵川中学付近の雑居ビル ベティとケイト
高層ビル群が建ち並ぶ再開発地区の付近にぽつねんと建てられている柵川中学の学生寮。
スキルアウトの根城とか言われていたが構わない、とベティは思い、ケイトの差し入れでお湯が入ったカップ麺を食べていた。
(実際、監視っつてもなぁ…何かごく普通の中学生じゃねぇか)
移動中に携帯端末で見た情報だと、幻想御手の一件で学園都市の暗部に墜ちた少女。
ベティ個人としてはかわいそうに、と思ったがカップ麺を啜っている最中にそんな事は頭の片隅から永遠に紡がれることはなく、消えていく。
リューポルド社製のスコープにずいと片目を宛がい、洗濯物をしまい込む佐天涙子とかいう女を覗いていく。
(普通の女の子じゃねぇか…)
真っ黒な特殊部隊の格好の男はレミントンM24スナイパーウェポンシステムと銘打たれた往年の傑作狙撃銃のスコープからのぞき込みつつ思った。
その横には照準補佐をする為に双眼鏡を首からかけ、オークリーのサングラスをかけているケイトがいた。
彼はバックの中からレミントンM24を補佐する昼夜使用可能の大型スコープをずいっとと取り出す。
「見てる限りだと、何もしねぇな…」
「あぁ…ま、話す奴が居て助かったよ。監視任務って言ってもかなり暇そうだしな」
「ってかよケイト。お前はあの子の護衛に来る狙撃手の監視だろ?いいのかよこっちに来て」
ベティはケイトに狙撃手の居場所を尋ねる。
ケイトはここら辺で見張ってたら近い内来るだろ、と笑いながら昼夜両用の暗視装置付きのスコープを組み立てていく。
恐らく木原さんの妹の過剰な警戒心から来た今回の任務なんだな、と割り切り、再び二人は佐天の監視体制に移行していった。
スコープに移るただの少女を見ている内に二人の作ったカップ麺はのびていった。
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