658:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/07(月) 03:35:31.30 ID:bmKUI2Yro
――木原数多の指揮する猟犬部隊のオフィス
『今日の朝、多摩川河川敷で発見された男性の遺体は身元不明ですが、依然として捜査は…』
今朝から流れているニュース。
数多はオフィスにあるテレビから流れてくるニュースを忌々しげに見つめた。
(ったく消されたな…ケイトの野郎…!)
数多は歯をぎりっと鳴らしつつ、ケイトの死は確定だな、と思う。
ニュースで報道されている男の遺体はおそらくケイトだろう。配下の猟犬部隊を確認に向かわせているがそいつらの報告をまつまでもない。
数多の勘がそう告げていた。彼はオフィスの机をダァン!と強く殴った。
猟犬部隊を殺した犯人は砂皿と見ていいだろう。
ケイトがベティに報告した情報によれば、奴らは妹を捜している。
推論になるが、砂皿とペアを組んでいるステファニーとアイテムのフレンダは姉妹だ。
そして何らかの手段で彼らは接触をはかろうとしているに違いない。
(……俺の妹の読みはあたったのか?アイテム、いや、フレンダが怪しいという線はヒットしたな……)
プルルルルル
数多のオフィスの電話がなる。彼は受話器を取ることなく、デスクに据え付けられている、外部音声の接続ボタンを押す。
「木原だぁ。符丁確認」
「こちら、符丁はベニントン。警備員の浸透要員からの報告に依りますと、身元はケイトでした」
「……ちっ。わかった」
(やっぱりやられたか)
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