665:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/07(月) 03:54:37.90 ID:bmKUI2Yro
「ただいまからバスルームに突撃します…!なにやら不審な音が聞こえる模様。音は…シャワーだと思われる」
男は数多に現況を伝える。
突撃の件に関して数多は了承の旨を無線で知らせる。
暢気(のんき)に砂皿がシャワーを浴びているとは思えなかったが、水が出しっ放しにしてあると言うことはこの部屋のどこかに潜伏している可能性がある。
他の隊員達にリビングの捜査をするように言って男ともう一人の隊員は一気にバスタブに突撃する。
蛇口から出ているであろう水は全く出ていなかった。高性能スピーカーから出力されている水音が猟犬部隊の隊員達に水が出ていると錯覚させたのだった。
チッ!やられたか!と思い、他の部屋に移動しようと思った矢先だった。
ふと高性能スピーカーのコードを目で追っていくと浴槽の中に繋がっているコードを一本見つける。
浴槽にしかれているふたをパタパタと半分ほど開けていくと、中にはなにやら大きい不審物が入っていた。
「ふっ、伏せろ!!」
男は浴槽に爆薬が仕掛けてある事を確認したのもつかの間、声を張り上げる!
突撃の一番手の男がみたもの。それは数キロのHMXオクトーゲン爆薬だった。
猟犬部隊の男の意志とは無関係にTNT火薬のおよそ23倍の爆速を誇るオクトーゲンは9200メートル秒のスピードで周囲を吹き飛ばしていく。
突撃隊員の一番手の男は伏せようが伏せまいがどうしようもなかった。
浴槽から解放された膨大なエネルギーは部屋毎、焼き付くし、そこに人がいた形跡自体を跡形もなく抹消してゆく。
それは他の部屋にいた猟犬部隊の隊員も同様だった。
猛烈な火の奔流は荒れ狂い、留まる事を知らずに全てを塵に帰した。
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