69:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/20(木) 03:00:18.21 ID:RdTWuuq30
ベッドに横になりながら自分用の携帯電話をいじる。
すぐに思い浮かぶのは同年代で同じ中学校の初春だった。彼女の唯一無二の親友である。
(初春誘ってどっかいこっかなー…風紀委員の集まりとか無ければ良いんだけどなー…それとも…昨日貰ったお金…使ってみようかなー)
不意にお金の事を思い出す。
タブレット型携帯電話の底にあったお金だ。
(……百万かぁ)
佐天は昨日人材派遣の男と合う前にしまった一万円の束が入っている金庫代わり(!?)に使用されている冷凍庫をちらと見る。
中学生にとっては百万という膨大な金額がなんだか恐くてしまって冷凍庫に入れてしまったのだ。
厳密に言えば九十九万円だ。一万は佐天が財布に入れているので。
買いたい物はいくつかある。服とか、靴とか、水着とか。一杯。
(…いやー、でもまだ仕事してないしなぁー…)
頭の中にお金の事が浮かびながらも一つずつそれらの欲を打ち消していく。
(お金は使うのはやめとこう。まずは仕事してからじゃないと!しっかりしよう)
(ちょっと携帯みてみよー)
昨日から佐天の仕事道具になったタブレット型携帯電話。それの電源ボタンをポチッとおす。
どうやらこの携帯は佐天の眼光光彩と指紋が完全一致しなければ電源がつかない仕様に変更されているらしく、佐天が指だけ起動ボタンに押しても起動しない。
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