708:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/08(火) 04:07:37.90 ID:1Ac6BJ7uo
感心するフレンダを佐天はちらと見ると「この仕事も自分の意思ではじめたしね…」と小さい声でつぶやく。
先ほどの暗い雰囲気は多少は和らいできた感じだった。
とそのときだった。
ドルルルルル……
外に大きなバイクの音が聞こえる。
「うるさいわね?暴走族?スキルアウトかしら?」
佐天は忌々しそうにつぶやきながら冷蔵庫にあるパック麦茶を浸しているボトルを取り出す。
夏休みの最終日を前にしてスキルアウトたちが暴走行為をしているのだろうか?
佐天たちのいる学生寮の前にバイクの音がひびく。
フレンダは「だー!うっさい!」と言いながら窓越しに下を見る。
佐天は「誰よ?」と窓越しに立っているフレンダに話しかけるがその背中からは返事が返ってこない。
おかしいと思った佐天は恐る恐るフレンダの隣に並び立ってみる。
「…お姉ちゃん…」
「え?」
フレンダが発した一言で佐天はぎょっとした表情で窓越しに道路の真ん中に止めてあるバイクを見る。
距離は離れているがどうやらこちらを見ているようだ。
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