74:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/20(木) 03:08:33.72 ID:RdTWuuq30
(…連絡したら今度は俺のこのアドレスに完了報告のメールしといてね、麦野に電話すれば適当に答えてくれるから…だってさ…どーする、涙子!)
佐天はこのメール内容を見た時、冬の柵川中の合否発表よりもドキドキしたそうだ。
しかし、いつまでもうじうじしてられない。佐天の脳裏に浮かぶのは昨日もらった100万。
(……かけるっきゃない。お金までもらっといて…トンズラなんてだっさい真似できない…!そんな事したら、佐天涙子の名折れだよね!)
クソ度胸で、カーソルを麦野沈利の携帯電話にあわせる。
(よっし……!掛けちゃうぞ、掛けちゃうぞー!………………………できねぇぇぇぇぇぇ!)
緊張から汗がたれる。折角の気持ちのいい朝なのに、気分はいっきに緊張へと様変わりした。
(…やぁばい!けど…やるしかないっ!)
頭が真っ白になる。なにも考えられなくなる。しかし、彼女はボタンを押す。
(えいやっ!)
ポチッ
(か、かけちゃったー!何話すか決めてないのにー!)
電話は無慈悲にも麦野沈利を呼び掛ける。
しばらく呼び出し音がなる。
(頼む、出るなー!ってか年上か、だったら出ないで下さいー!麦野さーぁぁん!)
ぷるるるるるる…ぷるるるるるる…ぷるるるるるる…ぷるるるるるる…
ずいぶん携帯の呼び出し音が長い。
普通ならここらへんで留守番電話に繋がっても良い頃会いだ。
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