816:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/15(火) 18:02:39.26 ID:ZmrClH2Ho
――甲州街道
ステファニーは地下駐車場からランクルで飛び出し、目下全力で第三学区のフレンダとの合流地点に向かっていた。
(砂皿さん、無事ですかね……?)
ステファニーは助手席に置いてある武器、砂皿の中距離狙撃銃SR25を見る。
今砂皿が持っている武器は仕込み杖の日本刀とアーミーナイフにハンドガンのみ。
それだけであの顔面凶器の男に勝てるかステファニーは不安になる。
(あの顔面トライバルの男に負けちゃったんですか…?)
負ける…それが戦場で何を意味しているか知悉しているステファニーは最悪の状況を想像する。
そして自分だけで学園都市から逃げ切れるのか否か、自分の思考が暗澹たる気持ちでしめられていく。
(…いつも…砂皿さんは帰ってきてくれる…。だから暗いことを考えるのはやめましょ!!)
砂皿はいかなる戦場からでも生還してくる。それは変わらない。
彼の口癖をステファニーは思い出す。
(“私なら、どんな状況であっても爆薬で死ぬ事だけは絶対にありえない”そうですよ…砂皿さんは死ぬはずがない)
爆薬で死ぬ事はない、その口癖はいつしかステファニーにとって、彼は戦場では絶対に死なない、と解釈するようになった。
(そう。砂皿さんなら絶対に死なないはずです…!)
ステファニーは車を走らせつつ彼の無事を祈りながら、第三学区へと向かって行く。
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