857:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/21(月) 04:00:20.16 ID:HhUvIBkbo
――ランクルの車内
「さっきの女は…麦野って人?」
「うん…私の所属している組織のリーダーで、麦野沈利って言うんだ」
「そっか……あの人がリーダーだったんだ。フレンダ、一杯、苦労かけさせちゃったね」
「いや、結局、私もこんな暗部で命をすり減らすなんてまっぴらゴメンだったし、お姉ちゃんを捜すために入ったようなもんだし…」
(でも、麦野達、仲間を売ったっていう事実はやっぱ精神的にきついって訳よ…)
ステファニーはそっか、と一言言うと「ごめんね」と小さい声で言った。
「私が自分勝手に色んな事するからさ、ほら、こんな性格だしさ」
確かにステファニーは自分のやりたいことを続けて来た。
学園都市で教鞭を握っていたこともあるし、警備員としても活躍したこともあった。
そして、傭兵として世界の戦場を見て回った。
「ま、お姉ちゃんらしいって言ったら、お姉ちゃんらしいいけどさ」
フレンダはそう言うとにこりと笑った。
彼女の笑顔をみたステファニーは自分がここまで来て本当に良かったと思った。
「もう、フレンダには苦労かけないから、これからは一緒に居ようね?」
ステファニーの発言にフレンダはうん、と目を見据えて話す。
問題はこの後どうするかだった。再会の余韻に浸りたい気持ちはあるにはあるが、学園都市から脱出することを考えなければならない。
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