910:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/24(木) 13:34:17.59 ID:Mj+dOVNSo
ダッシュボードからずいっと出されたのは黒い硬質な塊。拳銃だった。
グロック26拳銃。コンパクトなデザインで洗練されたそれは砂皿の手に握られている。
「免許証はないんだ」
そう言うと砂皿はためらいもなく引き金を引いた。
ダン!ダン!
二発の銃弾が猟犬部隊の頭部にめりこみ、鮮やかな血飛沫を上げた直後に螺旋状にループした弾丸に絡まった脳髄が派手にはじけ飛ぶ。
まるで果物をたたき割ったような状態になった二人の猟犬部隊の隊員達の頭。
つい先ほどまで理路整然と行われていた出入国ゲートが一転して地獄の様な惨状を醸し出していた。
一般車両の人達は目の前でおきた惨劇に慌てふためき、当たりは阿鼻叫喚の様相を呈し始めていた。
「おーおー、派手な登場だねぇ、砂皿ちゃん☆」
数多は好敵手現れたり、と言わんばかりにつぶやく。
「オイオイ、お前一人かよ。囮か?可哀想に」
「あいにく俺は脱出するつもりはないんでな。彼女達は平穏を求めた、俺には…平穏は要らない」
「かっこつけんなってクソ野郎が」
砂皿は「ふん」と鼻で笑うと運転席の窓を閉める。
そこで後方にいる車両にお構いなくバックギヤを入れる。
ギャギャギャ!!!とトラックが悲鳴を上げると無謀にも何人かの猟犬部隊の隊員が止めようとやってくるがそれらは砂皿の射撃の的にしかならなかった。
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