921:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/24(木) 13:47:38.72 ID:Mj+dOVNSo
ドゴン!
絹旗が拳を引いた直後、鈍い音が一方通行から聞こえた。
「いってェなァ…」
(一体どォゆー理論だ?何で反射をデフォで設定している俺の事を殴れるンだ?)
「き、効いたようですね…!?窒素ぱンちってトコですかね?」
一方通行に触れる直前に引くパンチ。
彼の反射に反応するかいなかで引けば反射が逆方向に作用するという理論。
理論と言うよりも寧ろ、子供じみた考えだったが、絹旗はそれを即座に行動に移した。
常識的な戦法では一方通行には勝てない。
そう考えた彼女の窮余の打開策が直前に拳を引く、という超々繊細な動作だったが、それは
「絹旗、とか言ったか?クカカ…褒めてやるよ。よく触れられたなァ…この俺に」
(まさか…窒素と俺の反射の膜が触れる空間を見切って、拳を引いている?)
「どうしたンですか?まさか、体晶使って超強くなったこの私に勝てない、とか思ったりしてませンか?」
「だー。うっせェ。今、どうてめェを料理してるか考えてるンだよ。後、その口調辞めろ、殺意が湧く」
(元々窒素の使い手ならそれくらい容易い。体晶を使って一時的にその感覚が鋭敏になってもおかしくねェ)
一方通行は推論に過ぎないが、絹旗が自分に触れることが出来た理論を推測する。
それは恐ろしく幼稚な理論だったが、触れるにはそれしか方法がない。
どうすれば絹旗から攻撃を受けずに済むか。一方通行は考えた。
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