936:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/28(月) 21:21:05.19 ID:qK/F6skHo
「砂皿さん!大丈夫ですか!?」
早く手当てをしなければヤバイ。ステファニーはそう思い、いてもたってもいられなくなり砂皿に駆け寄った。
砂皿がここまで打ちのめされているところをステファニーは今まで見た事がなかった。彼女にとっては衝撃的な光景だった。
「だ、大丈夫ですか?」
「ば、馬鹿やろ、俺には構うな…!早く、ゲートを越えろ……まだ敵がいるんだぞ?」
彼は早くゲートを越えるように促す。
しかし、ステファニーは砂皿の注意にも顧みず、砂皿の肩に自分の手をかける。
「ダメです!砂皿さんも、一緒に帰るって約束したじゃないですか!!」
そう、三人で一緒に帰ると決めたんだ。
しかし、砂皿はその言葉を否定する。
「お、俺の帰る場所は……や、やっぱり戦場(ここ)なんだよ、ステファニー」
彼にとっての平穏とはは戦場なのかもしれない。
砂皿はそう言うとふふと自嘲気味に嗤った。
「な、なに言ってるんですか?砂皿さん!ホラ、ゲートまで後少しですっ!一緒に、行きましょうよ!」
「あぁ、あと少しだ、な…だから早く、いけ!」
砂皿は数多との戦いでかなりの深手を負っていた。しかし、猟犬部隊やモンスーン、MARの増援部隊は彼にをとどめをさせなかった。
フレンダが肩で息をしながらも必死にクルツを構えて、砂皿達を守っているからともいえるが、何より砂皿という数多を倒した化け物に対して畏怖の念が彼らの心中に去来していた事が大きい。
ステファニーは砂皿を肩で支えたまま、ゆっくり、しかし着実にゲートに近づきつつあった。ゲートまであと少しだ!
彼女はゲートの中にいたフレンダに先に出る様に大声で指示する。
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