937:投げんな匙 ◆ZBFBxXwTUM[saga]
2011/03/28(月) 21:22:42.14 ID:qK/F6skHo
「フレンダぁ!!そのままゲートを越えて!!」
「うん!」
フレンダはクルツを構え、ゲートから出る。
すぐ目の前にいるクローンにバイバイ、と小さい声で話し掛ける。
「チッ!じゃあな、糞ビッチとミサカは白豚の裏切り脱走者を見送ります」
妹達の罵声にフレンダはふっとは鼻で笑う。まるで自由を噛みしめるかのように、そして、妹達を見下したような表情で告げた。
「ほざいてろっての。私は今から自由って訳よ☆」
「自由?」
フレンダは「そ☆」とクローンにウインクをするとゲートを跨いで日本にはいる。
その後をステファニーと砂皿が着いてくる。彼女達も日本に入った。
その光景をみたフレンダ。姉の肩に手をかけている砂皿。
フレンダから見た砂皿とステファニー。夕日の残滓の明かりを背景に歩いているその二人の姿は数年来の信頼関係をそれだけで証明していた。
フレンダはその光景を見て頼もしいと思った。同時に、日本に入った事で、フレンダは自分の頬の筋肉がゆるんでいくのを知覚する。
緊張状態から脱出したのだ、という安心感と油断が彼女をそうさせたのだ。しかし、ステファニーの声でフレンダはびくっと肩をふるわせた。
「フレンダっ!まだ気を抜いちゃだめ!取り敢えず、どんなんでもいーから車の確保っ!」
「う、うん!」
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