94:投げんな匙 ◆t4xyS9bQ1M[saga]
2011/01/20(木) 03:41:52.94 ID:RdTWuuq30
フレンダが思い出すのは自分より少し年の離れたすらっとした容姿端麗の姉の姿だった。
しかし彼女は長らくその姉にもう四年から五年ほど会っていない。音信不通なのだ。
いきなり失踪した姉が最後に目撃されて場所、そこが学園都市だった。
その姉を思い出し、フレンダは一人思い出す。
(私より少しだけ年上だけど、優しくて、熱くて…)
フレンダの幼少時代の記憶だ。
彼女の家庭は両親が交通事故で死に、残ったのは彼女の姉とフレンダだけだった。
フレンダの姉はフレンダが学園都市に行くことにしきりに反対していた。
姉自身は学園都市で教鞭を取り、治安維持機関に所属していたというのに。
(結局、学園都市に来て何年かたったけど、お姉ちゃんは見つからなかった…って訳よ、)
フレンダが非公式なルートで学園都市に来た時、姉は既にいなかった。
教職を辞していたのだった。
姉が居ない学園都市なんて何の意味もない。
(そろそろこっから出たいよ…!なんで暗部なんかにはいっちゃったんだろう…!)
フレンダのマンションのリビングにある写真立て。
そこにはフレンダと同じくらいに綺麗な、背がすらっと伸びた姉らしき人と一緒に映った写真が飾ってある。
小さいフレンダと仲良く手を繋いで笑っている姉。
写真は二人だけ。両親はいない。
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