49:勇者・女体化[saga sage]
2011/01/23(日) 21:30:24.06 ID:SjDZFx4H0
「おい、こりゃどういうことだ賢者」
朝目が覚めていきなりに股辺りと胸元辺りに違和感を感じた俺は、喚きたくなる衝動を抑えつつ宿屋で隣の部屋を取っていた賢者の元へ直行した。
俺の身に降りかかったこのメルヘンチックでファンタジィな災厄はまず間違いなくこいつのせいで引き起こされた物だろう。
ベッドの上に可愛らしくちょこんと座りながら眠たげにその眼を擦る賢者を半眼で睨みながら、俺は彼女に詰め寄る。
「説明しろ。今すぐ」
「勇者様はー、女の子の方が良いと思いますー」
「意味がわからない」
全く要領を掴めない賢者の返答に、俺はこめかみを押さえ呻いた。
これで賢者と名乗れるのだから世の中間違っていると思う。
「男なんて汚らわしいだけですよー」
ニコニコとそこそこに可愛らしい笑みを浮かべた賢者は、その顔とは印象を真逆にする台詞をのたまう。
「何ですかあの生き物は。家畜以下も同然の生き物が勇者と名乗るだなんておこがましい」
「お前が賢者と名乗るのも相応におこがましいわ」
「と、いうわけで勇者様は女の子になって頂いた方が相応しいと思った次第ですー」
「つまり俺はお前の男嫌いのとばっちりを受けたのか?」
その問いに、「はい〜」と呑気に頷く賢者。
「ふっざけんな! 早く戻せバカ! 女の体じゃ剣が振れないし胸が邪魔だろうが!」
「あれ……? 勇者様は「女の子の体になったから逆ハーレム作るぞー」なんて言うと思ってたのに変ですね」
「アホか。どうでもいいわそんなもん」
俺の両肩には王様や国民を始め、たくさんの人たちの期待、希望がかかっている。
逆ハーレムだの何だの、そんなどうでも良いことにうつつを抜かしている暇があるなら、今すぐにでも魔物を数体屠った方が余程世のためになる。
目の前の女とて、腐っても賢者と呼ばれる者。それくらいの分別はあると思っていたのだが。
「勇者様の気持ちもわかりますけどー。勇者様は最近張り切り過ぎなんですよ」
「そうか? いつもと変わらん」
「だからほんのちょっとの息抜きも込めていかがです?」
「何が如何です、って……、おい、何で俺をベッドに引き込む」
急に俺の腕を取った賢者が、勢いよくその手を引いた。当然つんのめる形になって、賢者と共にベッドにダイブする形になってしまう。
「賢者は人生経験が豊富ですからねぇ……。うふふ」
いつの間にやら俺を押し倒すような形でこちらを見下ろしている賢者が、ぺろりと紅い舌を出し唇を舐めた。いつも抜けているわりに妙に色っぽい仕草にドキリとする。
と、いうか心なしかその瞳が熱を帯びているような気がするのは気のせいか。
「きっと楽しんで頂けますよ」
「ちょ、待て、どこに手を伸ばし……ひゃうっ!?」
妖艶な笑みを浮かべた賢者はそろそろと俺の下腹部に手を伸ばし、下着をまさぐって今はブツが取っ払われてしまった俺の秘部をするりと撫でた。
直後触られた部位から押し寄せる謎の感覚に、声が震える。
「今日はお休み、いっぱい楽しみませんとー」
「待て、賢者、やめ。男は汚らわしいって……」
「今の勇者様は、女の子なんですよー」
言って、賢者は空いていた手で俺の膨らんだ胸をまさぐり――
以下略
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